日本語能力試験(JLPT)は、日本語学習の成果を測る重要な指標となっています。
JLPTは、N1からN5までの5段階に分かれており、レベルごとに求められる語彙力や読解力、聴解力が異なります。
出題内容だけでなく、科目ごとの問題数や配点もレベルによって大きく異なるため、効率よく学習を進めるには、試験の構成を正しく理解しておくことも大切です。
この記事では、JLPTのレベル別に問題数の目安や、合格に必要な得点、出題傾向について詳しく解説します。
JLPTの基本概要

日本語能力試験(Japanese-Language Proficiency Test:JLPT)は、日本語を母語としない人を対象に日本語能力を測定する、世界最大規模の語学試験です。
日本国際交流基金と日本国際教育支援協会の共催により、1984年から実施されており、現在では年に2回、世界各国で実施されています。
JLPTは以下のように5段階(N1~N5)のレベルに分かれており、N1が最も難しく、N5が最もやさしいレベルになっています。
| レベル | 難易度の目安 | 対象者 |
|---|---|---|
| N1 | 最上級 | ビジネスレベル・高度な理解力 |
| N2 | 上級 | 日常・ビジネス会話に支障がない |
| N3 | 中級 | 日常的な日本語に対応可能 |
| N4 | 初中級 | 基本的な日本語が理解できる |
| N5 | 入門 | 簡単な日本語が理解できる |
合否はレベル別に判定され、試験の合格は履歴書への記載や留学・就職時のアピールポイントにもなります。
とくにN1やN2は、多くの企業や大学で評価される基準となっており、上位レベルを目指す価値は非常に高いといえるでしょう。

JLPTレベル別・科目別 問題数一覧

JLPTは、主に次の3つのセクションで構成されています。
| 試験科目 | 内容の概要 |
|---|---|
| 言語知識(文字・語彙) | 漢字の読み、語彙の使い方、文中の語彙選択など |
| 言語知識(文法)・読解 | 文法の正確な運用、文構造の理解、読解力の測定 |
| 聴解 | 会話やアナウンスを聞き取り、内容理解力を測定 |
ただし、N1〜N3レベルでは、「言語知識(文字・語彙・文法)」と「読解」の2科目となります。
レベル別・科目別の問題数の目安は、以下のようになっています。

出題数は試験ごとに異なる場合があり、実際の試験では目安の出題数と多少違うことがあります。
また、読解では一つの文章(本文)に対して、複数の設問が出されることもあります。

合格に必要な得点

各レベルで共通しているのは、すべてのセクションで合格ラインを超える必要がある点です。
たとえ総合点で合格点を超えていても、個別セクションの足切り点を下回っていると不合格となるため、バランスの取れた学習が求められます。
以下の表の「基準点」は、各レベルの合格に必要な最低点です。
| レベル | 得点区分 | 得点の範囲 | 基準点 |
|---|---|---|---|
| N1 | 言語知識 (文字・語彙・文法) | 0~60 | 19 |
| 読解 | 0~60 | 19 | |
| 聴解 | 0~60 | 19 | |
| 総合得点 | 0~180 | 100 | |
| N2 | 言語知識 (文字・語彙・文法) | 0~60 | 19 |
| 読解 | 0~60 | 19 | |
| 聴解 | 0~60 | 19 | |
| 総合得点 | 0~180 | 90 | |
| N3 | 言語知識 (文字・語彙・文法) | 0~60 | 19 |
| 読解 | 0~60 | 19 | |
| 聴解 | 0~60 | 19 | |
| 総合得点 | 0~180 | 95 | |
| N4 | 言語知識 (文字・語彙・文法)・読解 | 0~120 | 38 |
| 聴解 | 0~60 | 19 | |
| 総合得点 | 0~180 | 90 | |
| N5 | 言語知識 (文字・語彙・文法) ・読解 | 0~120 | 38 |
| 聴解 | 0~60 | 19 | |
| 総合得点 | 0~180 | 80 |

JLPT各レベルの出題傾向と対策

JLPTの出題傾向はレベルによって大きく異なります。
ここでは、各レベルの科目別に学習のポイントを整理し、合格のために必要な対策の方向性を紹介します。
N1の出題傾向と対策
N1は非常に高い日本語運用能力を求められる試験で、語彙・文法・読解・聴解すべてにおいて難易度が高く、総合力が必要です。
読解では評論や論説など、抽象度の高い文章が出題されます。
語彙は高度な表現が多く、似た意味の語句の微妙な違いを理解することが求められます。
聴解も長文形式が多く、集中力と要約力が問われます。
対策としては、新聞や学術記事などを日常的に読むことで読解力を鍛え、過去問や模擬問題を通して速読・情報整理のトレーニングを継続することが大切です。
聴解はシャドーイングやディクテーションなど実践的な練習が効果的です。

N2の出題傾向と対策
語彙では丁寧語や敬語、複合語などが多く出題され、文法は文の構造を理解したうえで自然な表現を選ぶ形式です。
読解では通知文や説明文、短い意見文などが中心で、筆者の主張を正しく読み取ることが求められます。
効果的な対策をするためには、文章の論理構造を把握する訓練が不可欠です。
特に、段落ごとの要点やつながりを意識して読む練習を重ねましょう。
語彙や文法は、例文を用いて実際の使い方に慣れると定着しやすくなります。
聴解対策には、速すぎず遅すぎない自然な会話に多く触れることが有効です。

N3の出題傾向と対策
N3は、日常会話や短い文章の理解が中心です。
語彙や文法はN4より広く深く、かつN2ほど難解ではないため、安定した基礎力が問われます。
読解では、広告や手紙、短いエッセイなどが題材になり、設問は内容一致や語句の意味を問うものが多く見られます。
聴解も比較的ゆっくりとした会話が中心ですが、話者の気持ちや意図を読み取る問題が含まれます。
対策としては、N4までに習得した知識を確実に固めつつ、新出の語彙や文法を段階的に取り入れることが重要です。
実際の会話や文章に触れる機会を増やし、日本語に慣れる時間を確保しましょう。
過去問や模擬問題を使い、時間を意識した演習を積むことも忘れてはいけません。

N4の出題傾向と対策
N4は初級と中級の間に位置づけられ、基礎的な日本語表現を使いこなせるかどうかが試されます。
語彙は日常生活に関する基本単語が中心で、文法も「〜ている」「〜たり〜たりする」など教科書レベルのものがほとんどです。
読解では短文を正しく読み取り、設問に答える力が必要とされます。
聴解はやさしい日本語で構成されており、単語やキーワードを聞き取る力が問われます。
このレベルでは、語彙・文法・読解のすべてにおいて基本の復習が最も重要です。
教科書や初級向け問題集をしっかりやり込むことで、基盤が確実に築かれます。
また、日常生活で使われるフレーズを繰り返し練習することで、自然な理解力も育ちます。

N5の出題傾向と対策
N5はJLPTの中で最もやさしいレベルで、日本語学習の入門段階にあたります。
語彙は「水」「学校」「食べる」など、基本中の基本が中心です。
文法も「〜です」「〜ます」「〜に行きます」といった決まった形を使いこなせるかが問われます。
読解は短い文章から情報を得る問題で、長文は出題されません。
聴解もゆっくりとした明瞭な日本語で、理解しやすい内容になっています。
対策としては、まず、ひらがな・カタカナを正確に読み書きできるようにし、基本文型を例文とともに覚えることが第一歩です。
語彙もイラストやカードなどを使って視覚的に覚えると効率的です。
リスニングは、実際の音声を何度も聞いて慣れて行きましょう。

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JLPTの問題数と合格点|まとめ

JLPTは、N1からN5まで、それぞれのレベルで必要とされる日本語能力は異なり、各セクションごとの問題数や得点配分にも特徴があります。
とくに、全体の合格点を満たしていても、一部のセクションで基準点を下回ると不合格となるため、バランスの取れた対策が求められます。
自分の目指すレベルの出題傾向を前もって確認し、各分野の対策を着実に進めることが、JLPT合格への最短ルートといえるでしょう。




