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【最新版】特定技能2号の評価試験 合格率まとめ|分野別の合格者数を紹介

特定技能 2号 合格者

近年、日本では深刻な人手不足の解消を目的として、特定技能1号の在留資格を持つ外国人材の受け入れが進んでいます。

しかし、1号では最長5年の在留期間に制限があるため、より長期的に企業で活躍してもらうには特定技能2号へのステップアップが重要になります。

特定技能2号を取得するには、各分野ごとに定められた評価試験に合格しなければなりませんが、その合格率は分野によって大きく異なります。

この記事では、評価試験の合格率の情報を分野別に詳しく解説します

目次

特定技能2号の評価試験の合格率はどれくらい?

評価試験のマークシート用紙

特定技能2号の評価試験は、分野によって難易度や合格率に大きな差があります。

中には受験者の半数以上が合格する分野もある一方で、合格率が1割を下回るような厳しい分野もあります。

外食業分野

外食業分野の評価試験では、試験回によって合格率にややばらつきが見られます。

2024年10月の試験では合格率が60.3%と比較的高かった一方で、同年5月の第1回試験では47.3%にとどまりました。

この分野では、厨房や接客といった現場での対応力が求められます

さらに、接客に関する問題では日本語での会話能力も問われるため、日本語に苦手意識がある場合は難易度が高く感じられることもあるでしょう。

試験日受験者数合格者数合格率
2024年10月61236960.3%
2024年5月1125347.3%

参考:
2024年度 外食業特定技能1・2号技能測定試験 第2回国内試験 合格者発表
2024年度 外食業特定技能1・2号技能測定試験 第1回国内試験 合格者発表

飲食料品製造業分野

飲食料品製造業分野においては、特定技能2号の評価試験で一定の合格率を維持しています。

例えば、2024年10月に実施された第2回試験では、受験者1,463人のうち817人が合格しており、合格率は55.8%で受験者の約半数以上が合格しています。

この分野では、比較的明確な作業内容が多く、実務経験を積んだ外国人材にとって理解しやすい試験内容となっているのが特徴です

試験日受験者数合格者数合格率
2024年10月1,46381755.8%
2024年5月~6月1819451.9%

参考:
2024年度外食業特定技能1・2号技能測定試験 第2回国内試験
2024年度外食業特定技能1・2号技能測定試験 第1回国内試験

宿泊分野の合格率

宿泊分野における特定技能2号評価試験は、合格率に大きなばらつきがあります。

2024年11月には受験者3人全員が合格する結果となった一方、2024年10月は7人中1人、同年3月は23人中1人と、極端に合格者が少ない回もありました。

宿泊分野での評価試験に合格するためには、実務に基づいた理解を深めるだけでなく、日本語による状況判断や会話力の習得も重要です

宿泊業特有の接客マナーや緊急対応、クレーム対応などの実務的な知識が問われるため、やや難しく感じられるかもしれません。

試験日受験者数合格者数合格率
2024年11月33100.0%
2024年10月7114.3%
2024年3月2314.4%

参考:
【2024年11月実施分】宿泊分野特定技能評価試験 受験者・合格者・合格率発表
【2024年10月実施分】宿泊分野特定技能評価試験 受験者・合格者・合格率発表
2023年度第1回 宿泊分野特定技能2号評価試験(国内実施)の合格発表

農業分野の合格率

2024年度の試験は361人が受験し、そのうち133人が合格しており、合格率は36.8%でした。前年度の合格率は20.8%だったため、合格率が上昇しています。

この分野の試験では、農業に関する基本的な技術や作業工程に関する知識が問われます。

受験者の多くは実際に農作業に従事しており、日々の業務の中で実践的に知識を積み重ねているため、対策がしやすいのが特徴です

ただし、季節ごとの農作物の管理方法や専門用語に対する理解も必要となるため、単純な暗記だけでは対応できない場合があります。

学習時には実務とリンクさせながら内容を整理していくことが、合格率を高めるポイントです。

試験日受験者数合格者数合格率
2024年36113336.8%
2023年2655520.8%

参考:農業技能測定試験の実施状況等について|農林水産省

漁業分野の合格率

漁業分野の評価試験では、漁業、養殖業のいずれかの区分を受験します。

2024年9月から11月にかけての試験結果を見ると、受験者数は少なく、合格率は非常に低くなっています。

この分野では、天候や自然条件によって変化する作業内容や、専門的な道具・設備の知識が問われるため、現場経験に基づいた深い理解が求められます

さらに、日本語による説明文や設問が理解できないと、知識があっても正確に解答するのが難しくなります。

このため、漁業分野の評価試験においては、日々の業務経験に加えて、日本語での読解力や専門用語の習得が不可欠です。

漁業
試験日受験者数合格者数合格率
2024年11月500.0%
2024年10月11218.2%
2024年9月2150.0%
養殖業
試験日受験者数合格者数合格率
2024年11月500.0%
2024年10月11218.2%
2024年9月2150.0%

参考:
2024年11月漁業技能測定試験 実施結果|一般社団法人 大日本水産会
2024年10月漁業技能測定試験 実施結果|一般社団法人 大日本水産会
2024年9月漁業技能測定試験 実施結果|一般社団法人 大日本水産会

工業製品製造業分野

工業製品製造業分野では、業務区分ごとに合格率が異なります。

2024年7~9月に実施された試験結果を見ると、「機械金属加工」区分では合格率61.3%、「電気電子機器組立て」区分では66.3%と、比較的高い水準となっています。

一方、「金属表面処理」区分では合格率が30.8%にとどまっており、区分ごとの難易度差が明確です。

この分野で試験に合格するには、実務を通じて得た知識を理論的に整理し直すことが大切です

また、日本語で記述された専門的な設問に対応できるよう、日常的に技術書やマニュアルに目を通す習慣も身につけておくと良いでしょう。

機械金属加工区分
試験日受験者数合格者数合格率
2024年77047261.3%
電気電子機器組立て区分
試験日受験者数合格者数合格率
2024年17511666.3%
金属表面処理区分
試験日受験者数合格者数合格率
2024年13430.8%

参考:製造分野特定技能2号評価試験結果

建設分野

建設分野の特定技能2号評価試験では、土木、建築、ライフライン・設備の3つの区分があり、それぞれの合格率は比較的低めに推移しています。

例えば2024年12月時点では、土木区分が20.5%、建築区分が16.7%、ライフライン・設備区分が15.9%という結果でした。

建設分野の試験は他分野に比べて難易度が高い傾向があります。

実務経験が重視される試験内容であることに加え、専門的な日本語表現が頻出するため、理解に難しい問題も少なくありません

また、広範な業務内容が問われるため、断片的な知識だけでは合格は難しいといえます。

土木
試験日受験者数合格者数合格率
2024年12月1853820.5%
2024年11月1693118.3%
2024年10月1442013.9%
建築
試験日受験者数合格者数合格率
2024年12月2163616.7%
2024年11月1883719.7%
2024年10月1906031.6%
ライフライン・設備
試験開催年月受験者数合格者数合格率
2024年12月44715.9%
2024年11月37718.9%
2024年10月35720.0%

参考:
令和6年12月建設分野特定技能評価試験結果
令和6年11月建設分野特定技能評価試験結果
令和6年10月建設分野特定技能評価試験結果

造船・舶用工業分野

造船・舶用工業分野では、試験の合格率が非常に高く、2023年の複数回の試験では合格率が85.7%~100.0%という高い水準となっています。

少人数で実施された回が多いことも影響していますが、合格率の高さはこの分野の特徴といえるでしょう。

これは、受験者が高度な実務経験を持っており、業務に対する理解度が高いことが一因です

ただし、今後受験者数が増えるにつれて難易度が上がる可能性も否定できません。

試験日受験者数合格者数合格率
2023年10月33100.0%
2023年9月141285.7%
2023年9月33100.0%

参考:
出張試験方式による特定技能試験の月次報告(2023年10月)
出張試験方式による特定技能試験の月次報告(2023年9月)

自動車整備分野

自動車整備分野の評価試験では、2024年8月に行われた試験で合格者が一人も出ず、合格率は0%という厳しい結果となりました。

これは、単に試験内容が難しいというだけでなく、受験者側の準備不足も大きな要因と考えられます。

この分野では、エンジン、ブレーキ、電子制御など多岐にわたる知識が問われるほか、日本語での技術的な表現にも対応しなければなりません

また、整備基準や法令といった内容も含まれるため、実務経験だけに頼った勉強では不十分です。

試験日受験者数合格者数合格率
2024年8月700.0%

参考:
自動車整備分野特定技能評価試験結果について|一般社団法人日本自動車整備振興会連合会

ビルクリーニング分野

ビルクリーニング分野の評価試験は、他分野と比較しても特に合格率が低い傾向にあります。

2024年8月の試験では合格率が27.3%、5月の試験では10.0%となっています。

一見すると実務中心の内容で対策しやすそうに見えますが、試験では清掃機器の種類や化学薬品の取り扱い、衛生管理に関する細かな知識まで問われるため、想像以上に広範な学習が必要です

また、日本語での安全管理手順やマニュアル理解が不可欠であり、語学力が結果を左右する場面も少なくありません。

試験日受験者数合格者数合格率
2024年8月11327.3%
2024年30310.0%

参考:ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験 合格発表

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特定技能2号の評価試験|まとめ

評価試験に向けて勉強している外国人

特定技能2号の評価試験は、外国人材が日本で長期的に働き続けるための大きなハードルとなります。

分野によっては合格率が高いものもある一方で、非常に低い数値となっている分野もあり、事前の対策が合否を左右します

企業にとっては、特定技能1号の外国人を採用した後、その人材が2号へスムーズに移行できるよう、試験対策や学習支援を行うことが重要です。

この記事で紹介した合格率を参考に、実務と学習のバランスを意識した支援体制を整えるようにしましょう。

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この記事を書いた人

三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長
1973年兵庫県たつの市生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒
・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発
・web通販事業を手掛ける
・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化
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