【最新版】特定技能2号の評価試験 合格率まとめ|分野別の合格者数を紹介 2025 6/11 全てのコラム 外国人採用・外国人雇用 特定技能・技能実習 2025年5月22日2025年6月11日 近年、日本では深刻な人手不足の解消を目的として、特定技能1号の在留資格を持つ外国人材の受け入れが進んでいます。 しかし、1号では最長5年の在留期間に制限があるため、より長期的に企業で活躍してもらうには特定技能2号へのステップアップが重要になります。 特定技能2号を取得するには、各分野ごとに定められた評価試験に合格しなければなりませんが、その合格率は分野によって大きく異なります。 この記事では、評価試験の合格率の情報を分野別に詳しく解説します。 あわせて読みたい 特定技能2号で求められる実務経験とは?分野別に必要な経験を紹介 日本で長期的に働きたい外国人にとって、「特定技能2号」は非常に魅力的な在留資格です。 特定技能1号よりも高い技能レベルが求められますが、その分、在留期間の制限が… 目次特定技能2号の評価試験の合格率はどれくらい? 特定技能2号の評価試験は、分野によって難易度や合格率に大きな差があります。 中には受験者の半数以上が合格する分野もある一方で、合格率が1割を下回るような厳しい分野もあります。 外食業分野 外食業分野の評価試験では、試験回によって合格率にややばらつきが見られます。 2024年10月の試験では合格率が60.3%と比較的高かった一方で、同年5月の第1回試験では47.3%にとどまりました。 この分野では、厨房や接客といった現場での対応力が求められます。 さらに、接客に関する問題では日本語での会話能力も問われるため、日本語に苦手意識がある場合は難易度が高く感じられることもあるでしょう。 試験日受験者数合格者数合格率2024年10月61236960.3%2024年5月1125347.3% 参考:2024年度 外食業特定技能1・2号技能測定試験 第2回国内試験 合格者発表2024年度 外食業特定技能1・2号技能測定試験 第1回国内試験 合格者発表 あわせて読みたい 特定技能2号「外食業」とは?取得に必要な要件や移行のメリットを解説 近年、国内の外食業界では深刻な人手不足が問題となっています。 その解決策の一つとして、外国人労働者の受け入れを目的とした「特定技能」制度が導入されました。 特… 飲食料品製造業分野 飲食料品製造業分野においては、特定技能2号の評価試験で一定の合格率を維持しています。 例えば、2024年10月に実施された第2回試験では、受験者1,463人のうち817人が合格しており、合格率は55.8%で受験者の約半数以上が合格しています。 この分野では、比較的明確な作業内容が多く、実務経験を積んだ外国人材にとって理解しやすい試験内容となっているのが特徴です。 試験日受験者数合格者数合格率2024年10月1,46381755.8%2024年5月~6月1819451.9% 参考:2024年度外食業特定技能1・2号技能測定試験 第2回国内試験 2024年度外食業特定技能1・2号技能測定試験 第1回国内試験 あわせて読みたい 飲食料品製造業の特定技能2号とは?申請要件から試験情報までくわしく解説 日本国内の飲食料品製造業では、少子高齢化の影響により、深刻な人手不足が続いています。 特に地方の工場では人材の確保が難しく、現場の維持が大きな課題となっていま… 宿泊分野の合格率 宿泊分野における特定技能2号評価試験は、合格率に大きなばらつきがあります。 2024年11月には受験者3人全員が合格する結果となった一方、2024年10月は7人中1人、同年3月は23人中1人と、極端に合格者が少ない回もありました。 宿泊分野での評価試験に合格するためには、実務に基づいた理解を深めるだけでなく、日本語による状況判断や会話力の習得も重要です。 宿泊業特有の接客マナーや緊急対応、クレーム対応などの実務的な知識が問われるため、やや難しく感じられるかもしれません。 試験日受験者数合格者数合格率2024年11月33100.0%2024年10月7114.3%2024年3月2314.4% 参考:【2024年11月実施分】宿泊分野特定技能評価試験 受験者・合格者・合格率発表【2024年10月実施分】宿泊分野特定技能評価試験 受験者・合格者・合格率発表2023年度第1回 宿泊分野特定技能2号評価試験(国内実施)の合格発表 あわせて読みたい 特定技能2号「宿泊」とは?外国人が従事できる業務や試験内容を詳しく紹介 宿泊業界では、近年、外国人観光客の増加や人手不足の深刻化により、経験豊富な人材の確保が課題となっています。 こうした状況を受け、「特定技能2号」の在留資格を宿… 農業分野の合格率 2024年度の試験は361人が受験し、そのうち133人が合格しており、合格率は36.8%でした。前年度の合格率は20.8%だったため、合格率が上昇しています。 この分野の試験では、農業に関する基本的な技術や作業工程に関する知識が問われます。 受験者の多くは実際に農作業に従事しており、日々の業務の中で実践的に知識を積み重ねているため、対策がしやすいのが特徴です。 ただし、季節ごとの農作物の管理方法や専門用語に対する理解も必要となるため、単純な暗記だけでは対応できない場合があります。 学習時には実務とリンクさせながら内容を整理していくことが、合格率を高めるポイントです。 試験日受験者数合格者数合格率2024年36113336.8%2023年2655520.8% 参考:農業技能測定試験の実施状況等について|農林水産省 あわせて読みたい 農業分野の特定技能2号とは?在留資格・試験・業務内容をわかりやすく解説 日本の農業分野では、従事者の高齢化や後継者不足が深刻化しています。 この人手不足の解決策として、専門的な技能を持つ外国人材の活躍に、日本社会から大きな期待が寄… 漁業分野の合格率 漁業分野の評価試験では、漁業、養殖業のいずれかの区分を受験します。 2024年9月から11月にかけての試験結果を見ると、受験者数は少なく、合格率は非常に低くなっています。 この分野では、天候や自然条件によって変化する作業内容や、専門的な道具・設備の知識が問われるため、現場経験に基づいた深い理解が求められます。 さらに、日本語による説明文や設問が理解できないと、知識があっても正確に解答するのが難しくなります。 このため、漁業分野の評価試験においては、日々の業務経験に加えて、日本語での読解力や専門用語の習得が不可欠です。 漁業 試験日受験者数合格者数合格率2024年11月500.0%2024年10月11218.2%2024年9月2150.0% 養殖業 試験日受験者数合格者数合格率2024年11月500.0%2024年10月11218.2%2024年9月2150.0% 参考:2024年11月漁業技能測定試験 実施結果|一般社団法人 大日本水産会2024年10月漁業技能測定試験 実施結果|一般社団法人 大日本水産会2024年9月漁業技能測定試験 実施結果|一般社団法人 大日本水産会 あわせて読みたい 特定技能2号 漁業分野の在留資格を取得するためには?受験に試験や必要な経験を解説 日本の漁業分野では、深刻な人手不足が続いています。 特に、高齢化の進行や若者の漁業離れにより、漁業従事者の数は年々減少しています。 この状況を受け、日本政府は… 工業製品製造業分野 工業製品製造業分野では、業務区分ごとに合格率が異なります。 2024年7~9月に実施された試験結果を見ると、「機械金属加工」区分では合格率61.3%、「電気電子機器組立て」区分では66.3%と、比較的高い水準となっています。 一方、「金属表面処理」区分では合格率が30.8%にとどまっており、区分ごとの難易度差が明確です。 この分野で試験に合格するには、実務を通じて得た知識を理論的に整理し直すことが大切です。 また、日本語で記述された専門的な設問に対応できるよう、日常的に技術書やマニュアルに目を通す習慣も身につけておくと良いでしょう。 機械金属加工区分 試験日受験者数合格者数合格率2024年77047261.3% 電気電子機器組立て区分 試験日受験者数合格者数合格率2024年17511666.3% 金属表面処理区分 試験日受験者数合格者数合格率2024年13430.8% 参考:製造分野特定技能2号評価試験結果 あわせて読みたい 製造業の特定技能2号とは?取得要件・試験・申込み方法を徹底解説 近年、日本の製造業は深刻な人手不足に直面しています。 特に現場作業を担う中堅層の確保は、多くの企業にとって大きな課題となっています。そうした中で注目されている… 建設分野 建設分野の特定技能2号評価試験では、土木、建築、ライフライン・設備の3つの区分があり、それぞれの合格率は比較的低めに推移しています。 例えば2024年12月時点では、土木区分が20.5%、建築区分が16.7%、ライフライン・設備区分が15.9%という結果でした。 建設分野の試験は他分野に比べて難易度が高い傾向があります。 実務経験が重視される試験内容であることに加え、専門的な日本語表現が頻出するため、理解に難しい問題も少なくありません。 また、広範な業務内容が問われるため、断片的な知識だけでは合格は難しいといえます。 土木 試験日受験者数合格者数合格率2024年12月1853820.5%2024年11月1693118.3%2024年10月1442013.9% 建築 試験日受験者数合格者数合格率2024年12月2163616.7%2024年11月1883719.7%2024年10月1906031.6% ライフライン・設備 試験開催年月受験者数合格者数合格率2024年12月44715.9%2024年11月37718.9%2024年10月35720.0% 参考:令和6年12月建設分野特定技能評価試験結果令和6年11月建設分野特定技能評価試験結果令和6年10月建設分野特定技能評価試験結果 あわせて読みたい 建設分野の特定技能2号とは?必要な実務経験や試験の内容、対策方法を解説 日本の建設業界は、長年の課題である労働力不足を解消するため、外国人労働者の受け入れを積極的に進めています。 その主な制度の一つが「特定技能」という在留資格です… 造船・舶用工業分野 造船・舶用工業分野では、試験の合格率が非常に高く、2023年の複数回の試験では合格率が85.7%~100.0%という高い水準となっています。 少人数で実施された回が多いことも影響していますが、合格率の高さはこの分野の特徴といえるでしょう。 これは、受験者が高度な実務経験を持っており、業務に対する理解度が高いことが一因です。 ただし、今後受験者数が増えるにつれて難易度が上がる可能性も否定できません。 試験日受験者数合格者数合格率2023年10月33100.0%2023年9月141285.7%2023年9月33100.0% 参考:出張試験方式による特定技能試験の月次報告(2023年10月)出張試験方式による特定技能試験の月次報告(2023年9月) あわせて読みたい 特定技能2号造船分野の業務内容や必要なスキル・移行要件を詳しく解説 特定技能2号は、日本国内の特定産業分野において、熟練した技能を有する外国人材が長期にわたって活躍するための在留資格です。 2019年に創設された特定技能制度の一区… 自動車整備分野 自動車整備分野の評価試験では、2024年8月に行われた試験で合格者が一人も出ず、合格率は0%という厳しい結果となりました。 これは、単に試験内容が難しいというだけでなく、受験者側の準備不足も大きな要因と考えられます。 この分野では、エンジン、ブレーキ、電子制御など多岐にわたる知識が問われるほか、日本語での技術的な表現にも対応しなければなりません。 また、整備基準や法令といった内容も含まれるため、実務経験だけに頼った勉強では不十分です。 試験日受験者数合格者数合格率2024年8月700.0% 参考:自動車整備分野特定技能評価試験結果について|一般社団法人日本自動車整備振興会連合会 あわせて読みたい 自動車整備分野で特定技能2号を取得するには?評価試験の概要や対策方法を解説 自動車整備業界では近年、整備士の高齢化や若年層の減少により、深刻な人手不足が続いています。 こうした課題を解決するため、2024年7月から新たに自動車整備分野に「… ビルクリーニング分野 ビルクリーニング分野の評価試験は、他分野と比較しても特に合格率が低い傾向にあります。 2024年8月の試験では合格率が27.3%、5月の試験では10.0%となっています。 一見すると実務中心の内容で対策しやすそうに見えますが、試験では清掃機器の種類や化学薬品の取り扱い、衛生管理に関する細かな知識まで問われるため、想像以上に広範な学習が必要です。 また、日本語での安全管理手順やマニュアル理解が不可欠であり、語学力が結果を左右する場面も少なくありません。 試験日受験者数合格者数合格率2024年8月11327.3%2024年30310.0% 参考:ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験 合格発表 あわせて読みたい ビルクリーニングの特定技能2号とは?取得要件・試験・申請方法を解説 日本のビルクリーニング業界では、深刻な人手不足が続いており、外国人労働者の受け入れが重要な対策となっています。 その中でも注目されているのが「特定技能」制度で… 2号評価試験の対策なら日本語カフェへ 日本語カフェでは、特定2号評価試験の合格に向けて、対策講座を開講しています。 公式テキストの内容や用語などを、外国人にもわかりやすいように動画で解説しています。 ▼わかりやすい解説動画 また、演習問題と模擬試験がセットになっているので、この講座で学習するだけで試験の対策ができ、効率よく学習を進めたい方におすすめです。 ▼クイズ形式の演習問題 無料体験も実施していますので、気になった方はぜひ一度試してみてください。 \ 無料体験はこちらから / 日本語カフェ公式サイトへ 特定技能2号の評価試験|まとめ 特定技能2号の評価試験は、外国人材が日本で長期的に働き続けるための大きなハードルとなります。 分野によっては合格率が高いものもある一方で、非常に低い数値となっている分野もあり、事前の対策が合否を左右します。 企業にとっては、特定技能1号の外国人を採用した後、その人材が2号へスムーズに移行できるよう、試験対策や学習支援を行うことが重要です。 この記事で紹介した合格率を参考に、実務と学習のバランスを意識した支援体制を整えるようにしましょう。 全てのコラム 外国人採用・外国人雇用 特定技能・技能実習 よかったらシェアしてね! URLをコピーしました! URLをコピーしました! 特定技能2号の対象業種は?対象分野の拡大と外国人を採用するメリット 日本語の読解力を高めるには?読解練習のコツとおすすめ教材を紹介 この記事を書いた人 三木 雅史 三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長 1973年兵庫県たつの市生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒 ・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発 ・web通販事業を手掛ける ・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化 ・2019年外国人の日本語教育を簡単、安価にするため 日本語eラーニングシステムを開発、1万人超の外国人が日々学習中 日本語教育でお困りの方に役立つ資料をこちらからダウンロード下さい。 無料トライアルで実際のシステムをお試し頂く事も可能です。 日本語カフェが分かる資料3点セットをご案内します 資料を請求する 実際に日本語カフェの機能がどのようなものか、お試し下さい 試してみる 関連記事 日本語能力試験(JLPT)の受験者数はどれくらい?これまでの推移や受験理由を紹介 2025年6月15日 育成就労制度とは?技能実習との違いや要件をわかりやすく解説 2025年6月12日 日本語能力試験(JLPT)の成績証明書とは?申請方法・発行手数料・注意点を解説 2025年6月11日 外国人への日本語支援におすすめの方法は?eラーニングで効率的な学習が可能 2025年6月10日 特定技能2号の業務内容は?1号との違いや申請手続きの注意点を解説 2025年6月8日 日本語教室とオンライン学習どっちで学ぶ?メリット・デメリットと選び方を紹介 2025年6月3日 ハローワークで特定技能外国人を採用できる?制度の基礎と手続き・注意点を解説 2025年6月2日 日本語能力試験と日本語検定はどう違う?目的・出題分野・活用シーンの違いを比較 2025年6月1日