日本語検定の内容は?試験のレベルや問題例・受験のメリットを詳しく解説

日本語検定の内容は?試験のレベルや問題例・受験のメリットを詳しく解説

日本語検定は、日本語を使うすべての人を対象とした資格試験で、日本国内に住む学生や社会人だけでなく、外国人の方にとっても有益な資格です。

漢字や語彙、敬語、文法などを総合的に評価し、日本語を適切に使える能力を測る試験となっています。

この検定は、ビジネスシーンでの日本語力向上や就職活動でのアピールに活用されるほか、日本語をより正しく使うための学習機会としても役立ちます。

本記事では、日本語検定の試験内容やレベルごとの難易度、受検方法、取得するメリットについて詳しく解説します。

日本語をさらに深く学びたい方、スキルアップを目指している方、企業での評価を高めたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

日本語検定の目的と特徴

日本語検定の目的と特徴

日本語検定は、日本語を「読む・書く・話す」といった実生活や仕事での使用を前提に、総合的な能力を測る試験です。

単に知識を問うだけでなく、正しい日本語の運用能力を評価する点が大きな特徴です。

検定では、漢字や語彙、文法、敬語、表記などの基本知識に加え、長文読解問題を通じて文章を理解する力も問われます。

このように、単純な知識の暗記だけではなく、実際の会話や文章作成に役立つスキルが問われるため、日本語をしっかり学びたい人にとって有益な検定です。

日本語検定と日本語能力試験(JLPT)の違い

日本語検定と日本語能力試験(JLPT)の違い

日本語検定とよく比較されるのが「日本語能力試験(JLPT)」です。

どちらも日本語の能力を測る試験ですが、目的や対象者が異なります。

日本語検定

日本語を使うすべての人が対象。日本語の総合的な能力を測る試験。

日本語能力試験
(JLPT)

日本語を母語としない外国人向けの試験。日本語の理解度を評価する。

JLPTは「N1~N5」の5段階で評価され、文法や読解、聴解の試験が中心です。

一方、日本語検定は「1級~7級」に分かれ、文法・語彙・敬語・漢字・表記など、幅広い知識を問われる試験となっています。

また、日本語能力試験は外国人の就職や留学に活用されることが多いのに対し、日本語検定は日本人のスキルアップやビジネスシーンでの活用を目的としている点も大きな違いです。

日本語検定はビジネスで活かせる

日本語検定は、ビジネスシーンでの言葉遣いや文章力の向上に役立ちます。

企業によっては、日本語検定の資格を評価対象とするケースもあります。

特に3級以上の取得がアピール材料になるため、履歴書に記載することで就職活動にも有利に働くでしょう。

このように、日本語検定は日本語能力の向上だけでなく、ビジネスの場面でも役立つ実用的な資格として注目されています。

外国人が日本語検定を受けるメリットは?

日本語検定は、日本語を母語とする人だけでなく、日本語を学んでいる外国人にとっても有益な資格です。

ここでは、外国人が日本語検定を取得するメリットについて解説します。

メリット
日本語能力の証明として活用できる

外国人が日本で就職する場合、日本語能力が求められることが多くなっています。

特に、接客業や事務職では、日本語での正しいコミュニケーション能力が必要です。

日本語検定を取得していると、履歴書や面接で日本語能力を証明できます。

また、日本語能力試験(JLPT)と併せて、日本語検定の資格を取得しておくと、日本語力を示す証拠としてより強力なアピール材料になるでしょう。

日常生活やビジネスでのコミュニケーション向上

日本語を学ぶ外国人にとって、敬語や適切な表現を身につけることは難しい課題の一つです。

日本語検定では、敬語の使い方や文法の正しいルールを学ぶことができるため、より自然で適切な日本語表現を身につけることができます。

特に、ビジネスシーンでは、尊敬語や謙譲語を適切に使い分けるスキルが求められるため、日本語検定の学習を通じて正しい敬語を習得し、実際の会話で活用できるようになります。

また、日本語学習者にとって、漢字や文法も特に難しいと感じる分野です。

日本語検定の試験では、漢字の読み書きや文法問題が出題されるため、学習を通じて自然と知識が深まります。

試験勉強を通じて、日常会話や仕事での文章作成にも活かせるスキルを身につけることができるでしょう。

日本語検定のレベルと試験内容

日本語検定のレベルと試験内容

日本語検定は、日本語の総合的な能力を測る試験で、7級から1級までの幅広いレベルが用意されており、試験の出題範囲も多岐にわたります。

それぞれの級では、漢字や語彙、文法などの知識が求められ、上位の級に進むほど高度な日本語運用能力が必要になります。

自分の日本語スキルを確認しながら適切な級を選んで受検することで、日本語能力の向上に役立てることができるでしょう。

日本語検定の級と難易度

7級から1級までのレベルの目安一覧

日本語検定は、7級から1級までの7段階に分かれています。

それぞれの級は、学年や社会人レベルを目安に設定されており、自分の実力に合った級を選んで受検することが可能です。

目安となるレベル
7級小学校低学年レベル
6級小学校中学年レベル
5級小学校高学年レベル
4級中学校卒業レベル
3級高校卒業~社会人基礎レベル
2級大学卒業~社会人中級レベル
1級社会人上級レベル

各級の試験では、日本語の基本知識だけでなく、読解力や表現力も求められます。

特に、3級以上ではビジネスシーンでの実践的な日本語能力が問われるため、就職活動やキャリアアップに活用できる資格として評価されています。

それぞれの級で求められるレベル

それぞれの級では、以下のようなスキルが求められます。

スクロールできます
スキル
7級・6級
(小学生レベル)
基本的な漢字や表記、語彙の理解を問う問題が中心
5級・4級
(中学生レベル)
常生活で使う日本語の正しい使い方を問う問題が増える
3級
(高校生・社会人基礎レベル)
語彙力や文法力に加え、長文読解や敬語の正しい使い方が問われる
2級
(大学生・社会人中級レベル)
ビジネスでも通用する高度な表現力が求められる
1級
(社会人上級レベル)
日本語を専門的に扱う職業(編集者、校正者など)にも必要な高い日本語運用能力が問われる

特に、1級や2級の試験は難易度が高く、合格率も低めです。

これらの級を目指す場合は、しっかりとした試験対策が必要になります。

出題範囲と問題の特徴

日本語検定では、主に以下の7つの領域について出題されます。

漢字

漢字の読み書き、熟語の意味など

表記

適切な仮名遣いや送り仮名のルール

敬語

尊敬語・謙譲語・丁寧語の正しい使い方

語彙

多様な言葉の意味や使い方

文法

文の構造や適切な語の組み合わせ

言葉の意味

慣用句やことわざの正しい理解

総合問題

長文読解や資料を使った問題

それぞれの分野では、日本語の基本知識だけでなく、実際のコミュニケーションの中で適切に使えるかどうかが試されます。

実際の問題形式と例題紹介

各級の試験では、選択式の問題が多く採用されていますが、級が上がるにつれて、長文読解や文章作成の問題も出題されるようになります。

以下に、問題例を紹介します。

7級:漢字

7級漢字
引用:日本語検定公式サイト

6級:敬語

6級敬語
引用:日本語検定公式サイト

5級:語彙

5級語彙
引用:日本語検定公式サイト

4級:文法

4級文法
引用:日本語検定公式サイト

3級:表記

3級表記
引用:日本語検定公式サイト

2級:言葉の意味

2級言葉の意味
引用:日本語検定公式サイト

1級:文法

1級:文法
引用:日本語検定公式サイト

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試験の合格基準

試験の合格点は級によって違い、以下のようになっています。

日本語検定の申し込み方法と試験のスケジュール

日本語検定の申し込み方法と試験のスケジュール

日本語検定は、年に2回実施され、全国各地で受検が可能な資格試験です。

申し込み方法や試験のスケジュールを事前に確認し、スムーズに受検できるように準備を進めましょう。

ここでは、申し込み方法の詳細や試験の日程、実施場所について解説します。

試験の申し込み方法

申し込みにはいくつかの方法があり、個人で申し込む場合と団体で申し込む場合で手続きが異なります。

公式サイトでの手続き

日本語検定の申し込みは、日本語検定委員会の公式サイトから行うのが最も一般的です。

公式サイトでは、申し込みフォームに必要事項を入力し、受検料を支払うことで手続きが完了します。

支払い方法としては、クレジットカード決済、コンビニ支払い、銀行振込などが利用可能です。

また、申し込み後には受験票が発行されます。

試験当日は、この受験票を忘れずに持参することが重要です。

申し込みの締め切り日を過ぎると受検できなくなるため、事前に公式サイトでスケジュールを確認しておきましょう。

試験の日程と実施場所

日本語検定は、年に2回開催され、全国の試験会場で受検が可能です。

試験の日程を確認し、余裕を持って勉強スケジュールを立てましょう。

試験のスケジュール

日本語検定は、例年6月と11月の年2回実施されます

それぞれの試験に向けて申し込み期間が設定されており、申し込みの受付開始は試験日の約3か月前から始まります。

  • 第1回(6月実施):申し込み受付は3月上旬〜5月中旬
  • 第2回(11月実施):申し込み受付は8月上旬〜10月中旬
<令和7年度 第1回の試験スケジュール>

検定日

  • 一般会場:令和7(2025)年6月14日(土)
  • 準会場:令和7(2025)年6月13日(金)・14日(土)
  • 申込期間:令和7年3月3日(月)~5月16日(金)
試験のスケジュール

試験結果は、試験から約1か月後に発表され、合否通知が郵送されます。

全国各地で実施

日本語検定の試験は、全国47都道府県の70以上の都市で実施されます。

主な試験会場は、大学や専門学校、公民館などが利用されることが多く、受検者がなるべく移動しやすい場所に設定されています。

申し込み時に希望する試験会場を選択できますが、定員があるため、早めに申し込をしておきましょう

また、申し込み前に、日本語検定に関する資料を請求することも可能です。

特に、どの級を受けるべきか迷っている場合や、試験の詳細について知りたい場合には、公式サイトから資料請求を行うと参考になります。

また、効率的に試験対策を進めたい場合は、日本語検定対策の講座を活用するのもおすすめです。

通信講座やオンライン講座では、試験の出題傾向を分析し、過去問を解説するプログラムが提供されています。

独学が難しいと感じる場合は、こうした学習サービスを利用すると、合格率を高めることができるでしょう。

日本語検定のまとめ

日本語検定のまとめ

日本語検定は、日本語を母語とする人だけでなく、日本語を学んでいる外国人にとっても価値のある資格です。

試験を通じて、正しい語彙や敬語の使い方、適切な表記ルールなどを学ぶことができ、日常生活やビジネスでのコミュニケーションスキルを向上させることができます。

また、外国人にとっては、日本語能力を客観的に証明できる資格として、就職活動やビザ申請でのアピール材料にもなります。

特に、日本企業では正しい日本語を使えることが求められるため、日本語検定の取得は大きな強みとなるでしょう。

この資格を活用することで、日本語をより深く理解し、日本での生活や仕事の選択肢を広げることが可能になります。

日本語を学ぶすべての人にとって、日本語検定はスキルアップやキャリア形成に役立つ試験です。

自分のレベルに合った級から挑戦し、日本語力を磨いていきましょう。

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この記事を書いた人

三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長
1973年兵庫県たつの市生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒
・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発
・web通販事業を手掛ける
・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化
・2019年外国人の日本語教育を簡単、安価にするため
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