日本語を教える上で、会話力を向上させることは重要なポイントです。
日常生活だけでなく、仕事上のコミュニケーションを円滑にするためにも会話力が必要です。
本記事では、初級者から中級者向けに、会話力を効果的に伸ばすためのポイントやアプリを詳しく紹介します。
日本語の会話練習のポイントは?
人はだれでも自分が生まれ育った国や地域の言語は、練習しなくてもうまく話せます。それはなぜでしょうか。
例えば、アメリカ人が英語を話せるのは、日々のコミュニケーションで英語を耳にして、かつ使っているからです。
つまり、日本語でも会話力を高めるには、たくさん聞いて、たくさん使う以外方法はありません。
このたくさん聞いて、使う機会こそが練習です。
日本語会話の練習するにあたりおさえるべきポイントは、
- 繰り返し練習する
- 間違いをおそれない
の2点です。
新しい言葉は、一度聞いただけではなかなか覚えられません。
それは、新しい言葉が短期記憶の領域にインプットされただけで、後々時間とともに忘れてしまうからです。
使える言葉を増やして日本語会話を上達させるためには、繰り返し練習して長期記憶にインプットします。
たくさん話して、たくさん間違える人ほど、日本語会話が早く上達します。
間違えることで正しく話せるようになるのはもちろん、長期記憶にインプットされやすくなるからです。
練習するときは、恥ずかしがらずに会話を楽しむように心がけてみましょう。
相手に通じているのか、話している日本語が正しいのか不安になることもあるかもしれません。
どうしても不安な時は、言葉と合わせてジェスチャーで表現すると、意外と思いが伝わります。
効果的に日本語会話を練習する方法を紹介
日本語会話を上達させるには、教材などで学んだことを繰り返しながら、効果的に練習する必要があります。
ここでは、
の3つを紹介します。
シャドーイング
シャドーイングは、聞いた音声を追いかけて発音する練習方法です。
日本語会話を正しく聞き取り、かつ正確なイントネーションと発音を身につけることができます。
教科書や日本語の字幕のついたテレビ番組、あるいは動画サイトを用いて、最初は耳で聞いてからテキストを見ながら発音を繰り返すとよいでしょう。
上手に話せるようになったら、テキストを見ないで、聞いたままの文章を発音します。
ロールプレイング
ロールプレイングとは、シチュエーションを設定して、対話の練習をおこなう方法です。
自己紹介や名前を聞く、レストランでの注文、病院、スーパーでの買い物、雑談など、実際に日本語会話をするシチュエーションを設定します。
また、ロールプレイングは、パートナーと練習するだけでなく一人でも行えます。
一人で練習するときは、相手に質問にする、あるいは答えるのを何度も繰り返すとよいでしょう。
日本語で会話をする機会を増やす
日本語学習者向けのオンラインコミュニティや、公的機関や私立学校、民間企業が提供している会話クラブなど、会話ができる場所を活用する方法もあります。
日本語教師や日本人ボランティアと話をするので、その場で質問したり、間違いを修正してもらえたりするなどメリットがたくさんあります。
シャドーイングやロールプレイングで準備してきた会話を、実際にやってみてもよいかもしれません。
コミュニティが見つからない時は?
NPOやボランティア団体、公的機関、日本語教育学校、民間企業など、日本には日本語を学ぶ外国人向けのコミュニティがたくさんあります。
コミュニティが見つからないときは、自治体の国際センターなどに問い合わせるとよいでしょう。
外国人向けのコミュニティを提供している団体や公的機関を、いくつかピックアップしておきます。
会話力上達するためのおすすめ教材とアプリ
日本語会話の上達に役立つ教材やアプリが、数多く提供されています。
ここでは、その中でもおすすめのサイトやアプリをいくつか紹介します。
日本語教材・学習コース
つながるひろがる にほんごでのくらし
日本の文化庁が提供する、オンライン日本語会話レッスン教材です。
初心者から中級レベルをターゲットとしており、スーパーやゴミ出しなど生活場面で必要な日本語会話を練習できます。
スクリプトや資料もPDFでダウンロードできます。
\ ダウンロードはこちらから /
日本語カフェ
日本語カフェは、日本語会話のトレーニングに特化した学習コースです。
N5〜N3レベルの日本語に対応しており、動画を視聴しながら会話や語彙を無理なく学べる内容になっています。
日常生活ですぐに使える実践的な日本語を学ぶことができ、楽しみながら復習できるクイズなども用意されています。
画像元:日本語カフェ会話コース
無料体験もできるので、気になった方はぜひ試してみてください。
\ 無料体験はこちらから /
日本語アプリ
DuoLingo
DuoLingoは、日本語教育研究により裏付けされた指導法に基づき、クイズ形式で問題と解きながら日本語を学ぶアプリです。
初級編から上級編まで、読む・書く・聞く・話すの能力を楽しみながら上達できます。
\ 公式サイトはこちらから /
上達に向けた効果的な学習時間の設定と継続のコツ
日本語会話を上達させるには、練習を続けることが大切です。
ここでは、授業以外の限られた時間で効率よく練習するための時間管理方法や、学習を続けるためのモチベーション維持の方法をお話しします。
効率よく練習するための時間管理方法
効率よく日本語会話を練習するためには、以下の方法がおすすめです。
- 練習する時間を決める
- スキマ時間を活用する
練習する時間は、朝起きてから30分、寝る前の30分など自分の生活リズムにあわせて設定します。
また、電車での移動時間や休憩時間など、ちょっとした空き時間を活用すると、無理なく学習を続けられるでしょう。
モチベーション維持の方法
日本語会話の練習を続けるには、モチベーションを維持する必要があります。
ただ日本語会話をマスターしたいではなく、日本語能力試験に合格する、日本で資格を取得するなど、目標を持つことが大切です。
目標がはっきり定まっていると、たとえ途中で困難なことがあっても、それに向かって歩み続けられます。
会話力向上に効果的な練習方法とコツのまとめ
日本語会話を上達させるためには、教材のほか、シャドーイングやロールプレイングといった練習方法があります。
また、日本語を学ぶ仲間が集まるコミュニティへの参加もおすすめです。
楽しく学ぶためには、好きなアニメやドラマなど、何か興味があるものを見つけるのもよいでしょう。
日本語の会話力を向上させるには、繰り返し、かつ継続して練習を続けることが大切です。
毎日少しずつ練習を積み重ねていきましょう。