第二言語習得のためのスケジュール 2025 1/15 全てのコラム 日本語教育・日本語学習法 2020年3月24日2025年1月15日 第二言語を習得しようとする人は少なくありません。しかし、実際に習得完了する人は多くないのが現状です。誰もが学習することで身に着けることは可能ですが、習得までのスケジュールを考えていないと途中で挫折するのです。スケジュールを中心に第二言語習得を考えてみましょう。 目次スタートから習得まで2年 一般的な人が言語を習得するには、約2年間を必要とします。当然、学習量や勉強に充てる時間を増やすことで、2年が1年に短縮できます。中には半年でマスターする人もいます。 しかし、実際に学習していると多くの単語や文法を学びます。そのため、飽きてしまったり難しいと感じることも少なくはないのです。継続することが言語習得の最重要課題ですが、以下の5つの学習期間があることを理解しておきましょう。 ・単語学習期間 ・文法学習期間 ・ライティング学習期間 ・リーディング学習期間 ・スピーキング学習期間 以下でそれぞれの期間に行うべき内容をまとめます。 単語学習期間 単語は言語学習の基本となるものです。1つ1つの意味を知るだけでなく、使い方を学ぶ必要もあります。1つの単語だけでも複数の意味が存在するものも多く、例文の中で使い方を知りながら意味も同時に知るという勉強方法をおすすめします。 単語の学習は期間を限定して行うものではありません。第二言語をマスターしたとしても、知らない単語が出てくることは多くなります。すべての単語を覚えようと考えるのではなく、言語を通して知らない単語を知ることができれば大丈夫です。 文法学習期間 文法は言語のルールです。そのため、国の法律を知るのと同様に時間がかかります。第二言語をマスターするためには、最も時間を必要とする内容です。 一般的な人が学習に必要とする期間は、最低でも半年です。長ければ2年程度を必要とする場合もあり、文法を学ぶことは第二言語を習得するための基礎として、時間をかける必要があると心得ておきましょう。 文法によっては難しいと感じるものも多く、第二言語を習得しようとする人の多くはこの段階で諦めの気持ちが出てきます。時間を長く設定するよりも、できるだけ短期間で集中的に学習することをおすすめします。 ライティング学習期間 ライティングを学習するには、単語と文法を学習しておく必要があります。単語や文法を知らずにライティングを行うのは、難しく感じるばかりでなくご自身に第二言語習得ができないという感覚を植え付けることになります。 そのため、単語や文法を学習した後にライティングを行うほうが効率的です。ライティングができるようになるための期間は、通常半年です。学習時間等によっても変化しますが、単語や文法を定着させている人であれば、書くこと自体は難しいものではありません。 例文の真似をする感覚で、文章を書いてみましょう。第二言語を使用する楽しさが身につき、ようやく他人とコミュニケーションをとることができるようになります。 リーディング学習期間 言語間の距離が大きい場合は、リーディングに時間がかかることがあります。発音には、母国語にない音が含まれることがあるからです。多くの音声などを使用し、できる限り耳を慣れさせる訓練をしなければいけません。 すべての音を聞き取れるようになることを理想とし、現実的には聞き返すことができるようになるのを目指します。文法を学んだ際に、基本例文をどれだけ暗記できているかも、文の構成を予想するために必要です。多くの例文を暗記できている人のほうが、リーディングをマスターできる速度は速くなります。 スピーキング学習期間 話す練習をするには、相手が必要になります。ご自身だけで練習するには限界があるのです。しかし、第二言語を使用する場は少ない場合があり、難しいと感じるものです。 そのときには、基本例文を声に出して言ってみるなどの練習をしましょう。どうしても対人で練習したい場合は、同じ言語を学ぶ仲間が集まる場所に身を置くのがおすすめです。 第二言語を習得するための施設などを利用しましょう。複雑に考えるのではなく、とにかく口から第二言語を発することに意識を向け、日常の中で言葉を発することが重要です。 第二言語習得のための2年間の使い方 具体的な5つの期間があることがわかりました。では、上記の期間をスケジュールに入れることで、計画的に学習することができます。半年ずつ学習することも可能ですが、最終的には全てを同時進行できるようになることを意識しましょう。 5つの期間を同時進行するには 5つの学習は同時進行が可能です。単語のみを暗記していこうとするのではなく、文法書などに記載されている基本例文を暗記していくイメージです。基本例文を暗記することで、含まれる単語を暗記できるようになります。どれだけ基本例文を多く覚えているかによって、ライティングやリーディング、スピーキングにも活かすことができます。 具体的には、3日で24文を暗記するようにしましょう。1日では8文を暗記します。1日目に8文暗記し、2日目には1日目の8文を暗唱します。そして、新しい8文を暗記しましょう。3日目には、1日目と2日目の16文を暗唱し、新しい8文を覚えます。4日目は2日目と3日目の例文を暗唱し、新しい8文を暗記します。以後、これを繰り返しましょう。 1日単位で新しく8文を覚え、同時にスピーキング練習も行います。CDなどで例文を聞くことができれば、リスニング練習にもなるのです。例文を暗記できれば、ライティングは容易に行うことができます。できれば、2週間ごとに暗記した全ての例文を復習してください。復習を入れることで、記憶の質が高まり定着度があがります。 2年というこだわりを捨てる 一般的に第二言語の習得には2年が必要と述べました。しかし、必ず2年間が必要という訳ではなく、個人差があります。集中するべきなのは、ご自身の学習進度です。 上記の3日24文暗記法を使用して、学習を同時進行していくと1カ月後には約200文を暗記することができます。当然、1年後には2000文を暗記している計算になります。 2000文の暗記と暗唱ができるようになれば、対人でスピーキング練習を集中的に行ってください。記憶力にも個人差はありますが、毎日学習する人であれば第二言語の習得は誰でも可能です。臆病にならず毎日コツコツと継続をしていくようにしてください。1年から2年後には、話すことができるようになっています。 全てのコラム 日本語教育・日本語学習法 よかったらシェアしてね! URLをコピーしました! URLをコピーしました! 第二言語脳になるために必要なこと 【第二言語】書いても覚えない単語の対策方法 この記事を書いた人 三木 雅史 三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長 1973年兵庫県たつの市生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒 ・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発 ・web通販事業を手掛ける ・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化 ・2019年外国人の日本語教育を簡単、安価にするため 日本語eラーニングシステムを開発、1万人超の外国人が日々学習中 日本語教育でお困りの方に役立つ資料をこちらからダウンロード下さい。 無料トライアルで実際のシステムをお試し頂く事も可能です。 日本語カフェが分かる資料3点セットをご案内します 資料を請求する 実際に日本語カフェの機能がどのようなものか、お試し下さい 試してみる 関連記事 特定技能2号の対象業種は?対象分野の拡大と外国人を採用するメリット 2025年5月19日 特定技能の自社支援とは?必要な6つの要件と対応業務・メリットを解説 2025年5月17日 日本語検定JLPTを受けるべき5つのメリットを詳しく紹介 2025年5月16日 特定技能2号は支援義務がない?支援不要のメリットと誤解してはいけないポイントを解説 2025年5月15日 特定技能制度における受入れ機関とは?役割や条件・申請手続きを解説 2025年5月13日 外国人労働者に税金はかかる?条件や免除されるケースについて解説 2025年5月12日 特定技能2号から永住権を取得するには?必要な条件・申請方法・特例までくわしく解説 2025年5月10日 特定技能2号で日本語能力試験N3が必要な分野は?N3の日本語レベルも解説 2025年5月5日