「日本語でスムーズに会話ができるようになりたい!」
そんな目標を持つ外国人にとって、どんな教材を選び、どのように練習するかは非常に重要です。
本記事では、初心者から上級者まで、レベルに応じた日本語会話練習に役立つ教材と、効果的な学習テクニックをご紹介します。
無料リソースやシャドーイング教材も含めて解説するので、ぜひ参考にしてください。
会話練習に最適な教材を選ぶポイント
教材選びで失敗しないための3つの基準
日本語会話学習において「どんな教材を選べば効率的に学べるのか?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
適切な教材を選ぶことは、目標達成への近道です。
以下に会話練習に最適な教材を選ぶためのポイントを3つに分けて詳しく解説します。
自分のレベルや目的に合った教材を見つけて、楽しく効果的に日本語力を伸ばしましょう!
<教材選びで失敗しないための3つの基準>
(1)レベルに合った内容を選ぶ
ここでは、レベルを「初級」「中級」「上級」の3段階に分け、それぞれのレベルに合った内容について解説します。
もちろん「具体的にはどの教材がいいの?教えてほしい!」と思う方に向けて、各レベルに対応したおすすめの会話練習教材を紹介します。
それぞれの特徴やメリットを活用して、あなたの日本語学習をさらに充実させましょう!
尚、初級・中級・上級に関して明確な分け方は公表されていませんが、今回は、日本語能力試験(JLPT)のレベルを参考にして案内します。
- 初級⇒N5・N4レベル
- 中級⇒N3・N2レベル
- 上級⇒N1
<参考>日本語能力試験(JLPT)による初級・中級・上級の区分
初級者向け:基本を学びながら話す力をつけられる
初級者には「基本表現」や「文法」の基礎をしっかり学べる教材がおすすめです。
中でも簡単な会話文や単語リスト付きの教材が効果的です。
例えば、「こんにちは」「ありがとう」といった基本フレーズを繰り返し練習できるものを選びましょう。
「まるごと 日本語 初級」シリーズ(三修社)
「かつどう」では会話を重視した内容になっています。
絵や写真が豊富で、見た目にも楽しく、好きなトピックから学習できる柔軟性があります。
「りかい」と組み合わせると、総合的な日本語学習ができます。
「みんなの日本語 初級編」(スリーエーネットワーク)
文型・文法・語彙・会話をすべて網羅し、体系的に日本語を学べるテキストです。
教科書としても使用されることが多く、文法と会話練習をバランス良く学べる点がおすすめです。
中級者向け:実践的な会話練習をしてスキルアップできる
「話す力」を高める練習問題や、実際の会話に近いダイアログが含まれた教材がおすすめです。
学んだ文法や表現を使って、自分の言葉で話す練習ができるものが良いでしょう。
「テーマ別 中級から学ぶ日本語<三訂版>」(研究社)
中級者のテキストとして長く使用されており、「貧困」や「少子高齢化」のような普遍的なテーマに分類された内容で学習します。
学習者が無理なく取り組める分量になっているため、負担感も少ないテキストです。本文の音声は無料でダウンロードできる点でもおすすめです。
「新・シャドーイング 日本語を話そう!」(くろしお出版)
初〜中級編と中〜上級編があります。
このテキストでは、「シャドーイング」という、流れた音声の後、すぐに音声と同じ文章を発話する形式の学習ができます。
会話に関して「わかる」けど「できない」という悩みを持つ学習者におすすめです。
音声がCDからダウンロード形式に変わり、より使いやすい教材になっています。
上級者向け:プロフェッショナルな場面にも対応できる
「自然な日本語表現」や、ビジネスシーンでの会話に対応した教材が必要です。
敬語や働いている会社の業界特有の用語を取り入れた実践的な内容を重視しましょう。
「人を動かす!実戦ビジネス日本語会話 上級」(スリーエーネットワーク)
ビジネス場面での適切な表現や背景知識を学習します。
ビジネスにおける会話に必要な相槌や前置き、婉曲表現の使い方を習得し、ロールプレイ練習とビジネス会話戦略を通じて自然な会話能力の向上を目指せる教材になっています。
「[音声DL]人と社会をつなぐ日本語 上級」 (アスク出版)
社会的なテーマを扱うことで、日本文化や国際問題への理解を深められます。
ロールプレイやグループディスカッションが盛り込まれ、より実践的な練習を可能とし、話し手としての「論理性」や「説得力」を養える内容となっています。
(2)音声付きで練習できるものを選ぶ
音声教材を活用することで、リスニング力とスピーキング力を同時に鍛えられます。
以下の点をチェックして練習できる教材を選びましょう。
- リスニングの効果
ネイティブスピーカーの音声を繰り返し聞くことで、正しい発音やリズムを身につけることができます。
- シャドーイングの効果
聞いた音声を即座にまねる「シャドーイング」練習が可能な教材は、話すスピードやイントネーションを効率よく改善できます。
(3)実践的なシチュエーションを想定した内容を選ぶ
教材に含まれる会話の内容が、実生活で使えるものであることも重要です。
コミュニケーションを円滑にできるよう、以下のようなシチュエーションに対応している教材がおすすめです。
- 日常会話
スーパーやレストランでの買い物、友達との挨拶など、日常生活で役立つフレーズを含むものを選びましょう。
- 旅行
ホテルのチェックイン、観光地での質問、電車の乗り方など、旅行中に役立つ表現を学べるものが良いでしょう。
- 仕事
ビジネスシーンを想定した会話練習ができる教材は、上級者にとって特に役に立つツールとなります。
例えば、会議での発言や上司への報告などの内容が含まれると良いでしょう。
会話力を鍛える具体的な方法
日本語学習において、会話力を向上させることは非常に重要です。
特に、実際の場面で自然に日本語を使えるようになるためには、効果的な練習方法を取り入れることが鍵となります。
ここでは、具体的で実践的な練習方法をいくつかご紹介します。
効果的な会話練習テクニック
日本語の会話力を鍛えるには、実際のコミュニケーションを意識した練習方法が必要です。
シャドーイングやロールプレイなど、実際に成果が期待できる練習方法を詳しく解説します。
シャドーイングは、初心者から中級者まで幅広い学習者におすすめできるテクニックであり、特に「シャドーイング 日本語を話そう 中級編」といった教材を活用すれば、効率的に練習できます。
<教材例>「新・シャドーイング 日本語を話そう!」(くろしお出版)
ネイティブの発音をまねて練習することで、正しい発音やイントネーションへ改善できるでしょう。
日常生活や仕事で使う日本語を学ぶには、ロールプレイが最適です。
異なるシチュエーションを想定して実際に会話を練習することで、即戦力となるスキルを身につけられます。
「初中級レベル ロールプレイで学ぶビジネス日本語」などの教材を使えば、さらに学習効果を高めることができます。
<教材例>「初中級レベル ロールプレイで学ぶビジネス日本語」(スリーエーネットワーク)
さまざまなシチュエーションを想定しているので、実践的な会話練習を進められます。
世界中の日本語学習者やネイティブスピーカーと繋がれるアプリを活用することで、自宅にいながらでも会話練習が可能です。
「Tandem」や「HelloTalk」などのアプリは、チャットや音声通話で実践的な練習ができるため、多くの学習者に支持されています。
<アプリ例>「Tandem」や「HelloTalk」など
日本以外の場所にいても、スマホのアプリを使って、ネイティブスピーカーとのチャットや音声通話で会話練習が手軽にできます。
会話力の向上を目指しているのであれば、「日本語カフェ」の「かいわコース」もおすすめです。
eラーニングの形式なのでパソコンやスマホを使って、いつでもどこでも手軽に会話の練習ができます。
多言語対応の教材のため、英語や中国語のような主要な言語だけでなく、ベトナム語やその他アジア、ヨーロッパの言語にも対応しています。
学習者にとって母国語のサポートがあるのは安心でしょう。
また、カラフルなイラストがふんだんに使用されており、楽しく分かりやすい画面です。
見ているだけで、いろいろなパターンの会話を想像できます。
もちろん、会話だけでなく、会話に関わる文法項目や日本語の文字(ひらがな、カタカナ、漢字)、語彙を含めたクイズや解説があります。
eラーニングのため、学校に通わなくても、正しく理解しながら、日本語会話力をアップすることができます。
興味がある方は、下記から資料請求や無料体験の申し込みができます。
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無料で使える日本語会話練習ができるリソース
日本語を学び始めたばかりの方や、継続的に会話力を向上させたい方にとって、無料で活用できるリソースは、ありがたいものです。
ここでは、手軽に始められる教材やアプリを紹介し、有料の本格的学習ツールに加えて、効率的に日本語会話を練習する方法を提案します。
無料教材やアプリで手軽に練習
時間や場所を問わず、日本語会話の練習をしたいなら、無料で使える教材やアプリが最適です。
スマートフォンやパソコンを活用して、日常生活に役立つフレーズを習得する方法を以下で紹介します。
リスニングスキルと発音を同時に鍛えられる音声付き教材は、日本語学習において重要な役割を果たします。
初心者向けの音声教材を中心に、聞いて話す力を高めるためのリソースを使ってみましょう。
<参考>「JF日本語教育スタンダード」
日本語学習者向けに設計された「JF日本語教育スタンダード」は、初心者が基礎的な会話を身につけるのに役立つ教材を提供しています。
視覚的な情報と音声を組み合わせた学習は、日本語学習をより楽しく、効率的にします。
無料で利用できる動画リソースとしては、YouTubeの無料日本語レッスン動画などがおすすめです。
「日本語」「会話練習」などの検索ワードを使って、自分に合うチャンネルを探してみましょう。
日本語学習を日々の生活に取り入れるなら、アプリを使った練習もおすすめです。
通勤時間やスキマ時間を活用して効率よく学べるのは、仕事をしている大人にとって、時間の有効活用となります。
同じフレーズを何度も繰り返し練習したり、クイズ形式で回答するなど、楽しんで学習を続けられるでしょう。
<参考>「Duolingo」
日本語学習アプリの中でも特に人気の「Duolingo」は、ゲーム感覚で楽しく学べるのが魅力です。
基礎的な短いフレーズを繰り返し練習することで、初心者でも自然に日本語を覚えられるでしょう。
まとめ
日本語会話力を高めるためには、自分のレベルと目標に合った教材を選び、効果的な練習法を取り入れることが大切です。
本記事で紹介したポイントを参考にして、自分に合った教材を選んでみてください。
また、堅苦しく勉強に固執しないで、日本人とふれあう機会を増やしてみるのもよいでしょう。
日本人と一緒に活動しながら、実践的な会話ができる機会を見つけたら、一度参加してみてはいかがでしょうか?
たとえ一言挨拶だけであっても、生の会話ができると自分に自信が生まれるものです。
自分なりの教材や機会を上手に選択して、これからも楽しく、日本語会話力アップを目指していきましょう。