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介護の労働力はなぜ不足するのか?最新データで読む2040年問題

介護 労働力

日本の介護業界では、労働力不足が年々深刻化しています。厚生労働省の推計によると、2040年には約272万人の介護職員が必要とされる一方で、約57万人が不足する見込みです。これは必要人数の約2割に相当し、すでに構造的な人材不足が始まっていることを意味します。

少子高齢化による生産年齢人口の減少、離職率の高さ、地域格差の拡大など、課題は複雑に絡み合っています。特に都市部では求人倍率が7倍を超える地域もあり、人材確保は激しい競争状態にあります。

本記事では、最新データをもとに介護労働力不足の現状と将来予測を整理し、不足の背景にある構造的課題を解説します。さらに、解決策として注目される外国人介護人材の活用と、日本語教育体制の整備についても具体的に紹介します。

目次

介護労働力不足の現状と最新データ

棒グラフの上に虫眼鏡が置かれ、データを拡大して確認しているイメージ

日本の介護業界では、労働力不足が年々深刻化しています。まずは公的データをもとに、現在の状況と将来予測を整理してみましょう。

日本は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでおり、介護サービスの需要は今後も増加が見込まれています。厚生労働省の推計では、2040年には約272万人の介護職員が必要になるとされていますが、現状のままでは約57万人が不足すると予測されています

2022年から2040年にかけて介護職員必要数が約215万人から約272万人へ増加する推計図
引用:第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について|厚生労働省

これは必要人数の約2割に相当し、構造的な人材不足がすでに始まっていることを示しています。

2040年に必要とされる介護人材数とは

団塊ジュニア世代が高齢期に入る2040年は、介護需要がピークを迎えるといわれています。高齢者人口の増加に伴い、要介護認定者数も増加する見通しであり、それに対応するためには大幅な人材確保が不可欠です

特に都市部では単身高齢者の増加により在宅介護ニーズが拡大し、地方では若年労働力の流出による人材不足が深刻化しています。全国的に見ても、需給ギャップは今後さらに広がる可能性があります。

現在の介護職員数と将来予測

令和4年度の介護サービス施設・事業所調査では、介護職員数は約215万人と報告されています。最新データでは約212.6万人とやや減少傾向にありますが、依然として200万人超の介護人材が従事しています。

介護職員数と要介護認定者数の推移を示した棒グラフと折れ線グラフ
引用:介護職員数の推移|厚生労働省

しかし、この人数を維持するだけでは将来の需要には対応できません。さらに問題なのは、近年は介護分野の有効求人倍率が高止まりしており、慢性的な人材不足状態が続いている点です

有効求人倍率が高いということは、それだけ採用が難しいということを意味します。つまり、単純に求人を出すだけでは介護労働力の確保は困難な状況にあるのです。

地域別に見る介護労働力の不足状況

介護分野の有効求人倍率は全国平均で約3.97倍(職業計平均1.16倍)と高水準にありますが、その内訳を見ると地域ごとに大きな差があることがわかります。介護労働力不足は全国共通の課題である一方で、不足の深刻度は地域によって大きく異なっています。

都道府県別の介護分野有効求人倍率を示した比較グラフ
引用:介護人材確保の現状について|厚生労働省

例えば、都市部では求人倍率が特に高く、東京都は約7.65倍と突出しています。これは、求職者1人に対して7件以上の求人がある状態を意味し、需要が供給を大きく上回っている状況です。神奈川県や千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府などの大都市圏でも4倍前後の高水準が続いており、都市部では慢性的な人材獲得競争が起きています。

一方で、地方部では倍率が比較的低い県も見られます。例えば、秋田県や山形県、鹿児島県などでは2倍台後半〜3倍前後となっており、都市部と比べると水準は低いものの、それでも全職種平均を大きく上回っています。つまり「低い」といっても、人材不足であることに変わりはありません。

この地域差の背景には、高齢化率の違いや人口構造の変化があります。75歳以上人口は都市部で急増しており、今後さらに介護需要が拡大すると予測されています。一方、地方ではもともと高齢化率が高く、若年労働力の流出によって担い手不足が進行しています。

なぜ介護労働力は不足しているのか

虫眼鏡で赤い人物模型を拡大し人材選定を表現したイメージ写真

介護労働力不足は単なる人手不足ではなく、社会構造や業界特有の課題が複雑に絡み合った問題です。ここでは、その主な要因を見ていきましょう。

介護分野の人材不足は、需要の急増だけが原因ではありません。供給側の課題、つまり「働き手が集まりにくい・定着しにくい」という構造的な問題も大きく影響しています。

少子高齢化による人材不足

日本では少子高齢化が進行し、生産年齢人口(15〜64歳)は年々減少しています。介護を必要とする高齢者は増え続ける一方で、支える側の労働力人口は減少しているため、需給バランスはますます崩れていきます

これは介護業界に限った話ではありませんが、労働集約型である介護分野では特に影響が大きくなります。人の手によるケアが中心となるため、テクノロジーだけでは完全に代替できないという特性があります。

介護職の離職率と定着率の課題

介護業界では、採用しても定着しないという課題が長年指摘されています。厚生労働省の「介護労働実態調査」によると、介護職員の離職率はおおむね15%前後で推移しており、全産業平均を上回る水準が続いています。一定の改善傾向は見られるものの、依然として人材の定着は大きなテーマです。

さらに、前職が介護関係だった人の離職理由を見ても、構造的な課題が浮き彫りになります。

前職の介護職を辞めた理由の割合を年度別に示した棒グラフ
引用:令和5年度「介護労働実態調査」結果の概要について|厚生労働省

離職理由として最も多いのが 「職場の人間関係に問題があったため」(約34%)です。次いで、 「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」(約26%)「他に良い仕事・職場があったため」(約20%)と続いています。

職場環境に起因する離職が増加傾向

特に注目すべきなのは、「職場の人間関係」を理由とする割合が年々上昇している点です。2019年度には約23%だったものが、2023年度には34%台まで増加しています。

これは単なる待遇の問題だけでなく、マネジメントや職場環境、コミュニケーション体制に課題があることを示唆しています。

処遇面の不満も依然として存在

「収入が少なかったため」は2023年度で約16%、「自分の将来の見込みが立たなかったため」も約13%前後と一定数を占めています

また、「運営方針への不満」も20%台後半と高い割合を示しており、組織運営や評価制度、キャリアパスの明確化といった課題が定着率に影響していることがわかります。

家庭都合だけではない現実

結婚・出産・育児や家族の介護といった家庭都合による離職も一定数ありますが、割合は1割未満〜1割台前半にとどまっています。

つまり、介護職の離職は「やむを得ない家庭事情」だけが原因ではなく、職場環境や組織体制、キャリア形成の問題が大きく関係しています

介護労働力不足の解決策としての外国人材活用

介護士が歩行をサポートしながら高齢者を笑顔で見守る介護現場の様子

深刻化する介護労働力不足に対し、近年注目されているのが外国人材の活用です。制度整備が進む中で、外国人介護人材は重要な担い手として期待されています。

介護分野では複数の在留資格・制度を通じて外国人が働いており、それぞれに特徴と役割があります。

技能実習制度(介護)

技能実習制度は、本来は「技能移転による国際貢献」を目的とした制度です。介護分野も対象となっており、実習生は日本の介護技術を学びながら働きます。

実習期間は最長5年で、比較的若い人材が多いのが特徴です。ただし、受け入れには監理団体との連携や体制整備が必要となります。

現在は制度見直しが進められており、将来的には「育成就労制度」への移行が予定されています。

EPA(経済連携協定)介護福祉士候補者

EPAに基づき、インドネシア・フィリピン・ベトナムなどから介護福祉士候補者を受け入れる制度もあります

来日後、日本語研修を経て介護現場で就労しながら国家試験合格を目指します。国家資格取得後は長期就労が可能となるため、定着率が比較的高い傾向があります。

一方で、国家試験合格が前提となるため、日本語教育と試験対策の支援体制が不可欠です。

在留資格「介護」

介護福祉士資格を取得した外国人は、「介護」という在留資格で就労できます。この資格には在留期間の更新制限がなく、家族帯同も可能です。

長期的な戦力として期待できる制度ですが、国家資格取得が前提となるため、育成期間と教育体制の整備が必要です。

制度ごとの特徴を理解することが重要

外国人介護人材の受け入れ制度は一つではありません。それぞれに目的や要件、在留期間、将来のキャリアパスが異なります。

  • 即戦力重視なら「特定技能」
  • 育成型なら「技能実習(育成就労)」
  • 国家資格取得を前提にするなら「EPA」や在留資格「介護」

というように、施設の方針によって選択肢は変わります。

ただし、どの制度を選んだとしても共通して重要なのが、日本語教育と資格取得支援の体制整備です。外国人材を「一時的な労働力」としてではなく、「長期的な戦力」として育成する視点が、今後の介護労働力確保のカギとなります。

介護現場の日本語力向上におすすめのオンライン講座

ノートパソコンの上に置かれた緑の本と眼鏡。外国人スタッフの日本語学習や教育資料を象徴。

外国人介護人材を長期的な戦力に育てるためには、日本語力の向上は欠かせません。業務理解や利用者とのコミュニケーションの質を高めるためにも、体系的な日本語学習環境の整備が重要です。

現場で働きながら日本語教育を行うのは、企業や施設にとって大きな負担になります。講師の採用や管理、毎月の人件費、教材準備などに時間とコストがかかるため、効率的なオンライン講座を活用するのがおすすめです。

日本語カフェ「JLPT合格コース」

日本語カフェのJLPT N3合格コースのトップ画面

日本語カフェは、日本語能力試験(JLPT)対策に特化したオンライン講座を開講しています。全くの初心者からわずか3ヶ月でN3に合格した実績もあり、短期間で成果を出せる学習設計が強みです。

合格に特化した動画カリキュラム

厳しい審査をパスした一流講師監修の動画カリキュラムが使い放題で、N5〜N1までレベル別に最適化されています。「何を、どの順番で学べば合格できるのか」が整理されているため、迷うことなく最短ルートで学習できます。

動画講義に加えて、反復演習できるドリルや模擬試験も充実しており、「わかる」だけでなく「使える」力を養います。特に苦手になりやすい読解・聴解セクションも本番形式で徹底対策できます。

学習管理の手間を大幅削減

利用者一人ひとりの学習状況は管理画面から一目で確認できます。そのため、教育担当者が個別に進捗を確認する手間が大幅に削減されます。

講師の採用や人件費に悩む必要もなく、オンラインで完結するためコスト削減にもつながります。学習は動画形式なので、好きな時間に何度でも繰り返し視聴でき、それぞれのペースで無理なく続けられます。

忙しくても続けられる学習環境

スマートフォン・PC・タブレットに対応しており、通勤時間や休憩時間を活用した学習も可能です。ただし、合格を目指すなら短時間学習の積み重ねだけではなく、1日2時間程度を目安に、単語・文法・読解・聴解をバランスよく進めることが重要です。

日本語カフェでは、

  • 単語をながら学習で習得
  • 文法は動画+演習で理解
  • 読解・リスニングは実践演習で強化

という最短ルートの学習法を推奨しています。

★合格実績★

ゼロから3ヶ月でJLPT N3に合格

室内で5人の若い女性が椅子に座り、笑顔で並んで写っている日本語カフェ受講者のグループ写真

「日本語カフェ」で学習したフィリピン人受講者4名は、日本語学習未経験からわずか3ヶ月の学習で、日本語能力試験(JLPT)N3に全員合格しました。2025年4月に学習を開始し、1日平均6時間の自主学習を継続した結果、6月にはN5・N4を突破。そして7月には、通常半年以上かかるといわれるN3レベルに到達しました。

実際の試験結果では、文字語彙・文法読解・聴解のすべての分野で合格点をクリアしており、「日本語カフェ」のカリキュラムが短期間で成果を出せることを証明しています。

一般的に学習効果のばらつきやモチベーション維持に課題がある日本語教育ですが、明確な合格目標と効率的な学習設計により、4人全員が同時にN3合格を果たしました。

\ 導入のご相談はお気軽に/

介護福祉士を目指す方向け「受験対策集中講座」

日本語カフェ 介護福祉士合格講座のトップ画面

将来的に介護福祉士資格を目指す方には、「介護福祉士 合格対策集中講座」も用意されています。試験まで時間がない方や、仕事と勉強の両立に不安がある方に向けた4ヶ月集中型の講座です。

介護福祉士講師による動画解説と豊富な過去問演習で、合格に必要なポイントを効率的に学習できます。講座期間中はJLPTコースも併用可能なため、日本語力と専門知識を同時に強化できます。

模擬試験や過去問を徹底的に解きながら本番をシミュレーションできるため、「これさえやれば合格できる」という安心感を持って試験に臨めます。

合格実績

このたび、当社支援機関を通じて学習を続けていた外国人介護職の方が、見事「介護福祉士国家試験」に合格されました!
外国人受験者にとっては言語の壁もあり、合格は決して簡単なものではありません。それでもこの方は、目標に向かってコツコツと努力を積み重ね、見事に合格を勝ち取りました!

当社支援の外国人介護職の方
■ 介護福祉士を目指した理由

「日本で安心して長く働き、家族を支えたい」という強い思いから、介護福祉士を目指しました。
資格を取れば、より安定した働き方ができ、将来的なキャリアアップにもつながると考えたからです。

■ 1日3時間、仕事と両立しながらの学習

勉強は約1年前からスタート。
本業の合間や休日も使いながら、毎日3時間以上コツコツと学習を積み重ねていきました。
特に役立ったのが、支援機関から紹介された「日本語と介護のビデオ教材」です。
スマホでいつでも見られるため、通勤時間や休憩時間も有効に使え、自分のペースで理解を深めることができました。
ビデオで全体の流れを理解した後に問題集を解き、間違いを丁寧に復習することで、確実に実力がついていくのを実感できました。

■ 教材だけでなく、現場からも学ぶ

教科書や試験対策アプリも活用しつつ、職場の先輩に積極的に質問し、現場での経験を通じて実践的な知識も習得していきました。
学習と仕事の両立は決して簡単ではありませんが、「自分を信じて、最後まであきらめないこと」が何より大切だったと振り返っています。

\ 詳しくはこちら/

介護の労働力 まとめ

介護士が車椅子の高齢者を支えながら窓辺で見守る介護現場の様子

介護の労働力不足は、少子高齢化の進行とともに今後さらに深刻化していくと予測されています。必要とされる人材数は増え続ける一方で、国内の生産年齢人口は減少しており、従来の採用手法だけでは十分な人材確保が難しい時代に入っています。

その中で、外国人介護人材の活用は現実的かつ重要な選択肢となっています。しかし、採用するだけでは真の解決にはなりません。現場で安定して活躍してもらうためには、日本語力の向上と継続的な教育体制の整備が不可欠です。

とはいえ、企業や施設が独自に日本語教育を行うには、講師の採用や管理、コスト面での負担が大きくなります。だからこそ、効率的に学習でき、進捗管理まで可能なオンライン講座の活用が効果的です。

日本語カフェの「JLPT合格コース」や「介護福祉士 受験対策講座」は、忙しい現場でも導入しやすい仕組みで、外国人スタッフの日本語力向上と資格取得を力強く支援します。介護労働力不足の時代に求められるのは、採用後の育成力です。将来を見据えた人材戦略の一歩として、ぜひ日本語カフェのオンライン講座をご活用ください。

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この記事を書いた人

三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長
1973年兵庫県たつの市生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒
・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発
・web通販事業を手掛ける
・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化
・2019年外国人の日本語教育を簡単、安価にするため
 日本語eラーニングシステムを開発、1万人超の外国人が日々学習中

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