外国人材の採用が当たり前になった今、多くの企業で「日本語はある程度できるはずなのに、なぜか業務がうまく回らない」「注意事項やマニュアルが正しく伝わっていない」といった課題が見られるようになっています。その原因を詳しく見ていくと、単なる語彙力や会話力の問題ではなく、「漢字の使い方」に起因しているケースが少なくありません。
日本語では、同じ読みでも漢字が変わることで意味やニュアンスが大きく異なります。また、業務文書・掲示物・メール・報告書など、職場では口頭よりも「漢字を含む書き言葉」で情報が伝えられる場面が圧倒的に多くあります。そのため、漢字の意味や使い分けを十分に理解できていないと、業務上の指示を誤って解釈したり、トラブルやヒューマンエラーにつながったりすることもあります。
一方で、企業側が「日本語能力試験(JLPT)のレベル」だけを基準にしてしまうと、実際の職場で必要とされる漢字の理解度とのギャップに気づきにくいのが現実です。特に、注意・禁止・手順・責任に関わる漢字の誤解は、安全管理やコンプライアンスの面でも見過ごせません。
本記事では、「漢字の使い方」という視点から、外国人社員がつまずきやすいポイントや、企業の現場で実際に起こりやすい具体例を交えながら、どのような配慮や教育が有効なのかを整理していきます。外国人材を戦力として活かし、安心して働ける職場環境を整えるためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
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企業現場で起きている「漢字の使い方」トラブル

「漢字が読めないこと」が問題なのではありません。「漢字が持つニュアンスや業務上の定義が共有されていないこと」が、深刻なトラブルの種になっています。まずは、現場で実際に起きている「漢字トラブル」の具体例を見ていきましょう。
ケーススタディ①:「確認」の解釈不一致による事故
ある製造工場の現場で、リーダーがベトナム人社員にこう指示しました。

この部品、傷がないか確認しておいて
外国人社員は部品をパッと見て、「あ、あります(存在します)」という意味で



「はい、確認しました」
と答えました。しかし、リーダーの意図は「厳密な検品を行い、傷の有無を判断し、不良品であれば取り除く」ことでした。
結果、不良品が次工程に流れてしまい、ラインが停止。
「確認」という漢字熟語が持つ範囲が広すぎたのです。「見るだけ」なのか「検査する」のか、その行動レベルが漢字から読み取れなかったために起きたミスです。
ケーススタディ②:「未・非・不」の使い分けと業務停滞
社内システムや日報で多用される「未提出」「不採用」「非公開」などの接頭語。これらも混乱の元です。
| 場面 | 経費精算システムの状態ステータス |
|---|---|
| 表示 | 「未承認」 |
| 外国人社員の解釈 | 「まだ承認されていない=待っていればそのうち承認されるだろう」 |
| 日本人の意図 | 「まだ承認プロセスに乗っていない=あなたが申請ボタンを押していない、または不備があるから修正が必要」 |
「未」は「まだ〜していない」ですが、業務文脈では「アクションが必要」な場合と「待機だけでいい」場合があります。この漢字一つで、処理が数週間止まってしまうケースが頻発しています。
ケーススタディ③:「休出」と「振休」の読み間違いではない誤解
シフト表に書かれた「休出(休日出勤)」と「振休(振替休日)」。
漢字圏の社員(中国や台湾など)であっても、日本のビジネス略語は難解です。
ある店舗では、「休出」を「休み」だと思い込んで出勤せず、開店作業に穴が開くトラブルが発生しました。「休」という漢字のインパクトが強すぎて、「出(出る)」という意味がかき消されてしまったのです。


「読める漢字」と「使える漢字」は違う


人事担当者が陥りがちな罠が、「JLPT(日本語能力試験)のレベル=業務遂行能力」という誤解です。N1やN2合格者は確かに多くの漢字を知っていますが、それはあくまで「試験対策としての知識」であり、「業務で使えるツール」にはなっていないことが多いのです。
JLPTと実務日本語の決定的なギャップ
JLPTの学習では、四字熟語や小説的な表現も多く学びますが、ビジネス特有の「硬い表現」と「話し言葉」の使い分けや、類似語のニュアンスの違いまでは深く問われません。
ここで、漢字能力を4つの段階に分けて整理してみましょう。
- 読む力
- 文章を見て意味がわかる。
- 書く力
- 手書き、またはPC変換で正しい漢字を出せる。
- 選ぶ力
- 類似した漢字の中から、状況に最適なものを選べる。
- 文脈理解力
- 業界や社内風土に合わせて意味を捉える力。
企業現場でトラブルになるのは、圧倒的に 3. 選ぶ力 と 4. 文脈理解力 の欠如です。
具体例:「止める」表現の使い分け
機械トラブルが起きた際、報告書にどう書くか。
| 中止 (Cancel/Abort) | 予定していたことを途中でやめること。 |
|---|---|
| 停止 (Stop/Suspend) | 動いているものを止めること。 |
| 休止 (Pause) | 一時的に休むこと(再開前提)。 |
| 廃止 (Abolish) | 制度や設備を完全になくすこと。 |
N2レベルの外国人社員でも、これらを混同することがあります。
「ラインを中止しました」と報告を受けた日本人は、「えっ、今日の生産はもう終わり(打ち切り)?」と驚きますが、本人は「一時停止(ボタンを押しただけ)」のつもりだった、というような齟齬です。
「読める」ことと、状況に合わせて「正しく使える」ことは別次元のスキルなのです。
具体例:「必須」と「任意」と「推奨」
アンケートや提出物でよく見る区分です。
| 必須 | 絶対やらなければならない(Must)。 |
|---|---|
| 推奨 | やったほうがいい(Better)。 |
| 任意 | やりたければやる(Optional)。 |
外国人社員にとって、「推奨」は非常に曖昧です。「推す」という漢字から「やったほうがいい」とは分かりますが、業務上の強制力がどの程度か(やらないと評価が下がるのか)は漢字からは読み取れません。
「使える漢字」にするためには、企業側が「推奨=基本的にはやってください」という暗黙の了解を言語化して教える必要があります。


企業文書・社内コミュニケーションで特につまずきやすい漢字


ここでは、明日から使えるチェックリストとして、企業文書やメール、チャットで外国人が特につまずきやすい「要注意漢字」をカテゴリ別に紹介します。これらは、日本人が無意識に使っている「便利だけど危険な言葉」です。
① 業務指示・緊急度に関する漢字
| 漢字 | 日本人の意図 | 外国人社員の解釈(誤解例) | 推奨される言い換え |
|---|---|---|---|
| 至急 | 今すぐ最優先で。他の作業を止めてでも。 | 「急ぐんだな」程度。今の作業が終わってからやる。 | 「今すぐ」 「最優先で」 |
| 早急 | なるべく早く(今日中〜明日朝くらい)。 | 具体的な期限が不明。「来週でもいいか」 | 「◯日の◯時までに」 |
| 厳守 | 1分の遅れも許されない。 | 「守る」は分かるが、強さが伝わらない。 | 「絶対に守ってください」「遅刻厳禁」 |
| 速やかに | 無駄な時間をかけずにすぐ行動する。 | 「速いスピードで歩く?」物理的な速度と誤解。 | 「すぐに」 |
「至急」や「早急」は主観的な言葉です。グローバルな環境では、漢字のニュアンスに頼らず、「10:00までに」と数字で示すのが鉄則です。
② 曖昧になりやすい「お役所的」表現
最も危険なのが、判断を相手に委ねる漢字です。
| 「適宜(てきぎ)」 | |
|---|---|
| 使用例 | 「空調は適宜調整してください」 |
| 日本人の意図 | 暑すぎたり寒すぎたりしたら、常識の範囲内で、マニュアルに沿って調整してね。 |
| 外国人社員の困惑 | 「適宜って何? 自分の好きな温度にしていいの? それとも上司に許可を取るの?」 |
| トラブル | 食品工場で「適宜換気」と指示した結果、換気しすぎて室温が上がり、品質事故が発生。 |
| 対策 | 「1時間に1回、5分間」「室温が25度を超えたら」と具体化する。 |
| 「原則(げんそく)」 | |
|---|---|
| 使用例 | 「残業は原則禁止です」 |
| 日本人の意図 | 基本はダメだけど、繁忙期や上司の許可があればOK(例外あり)。 |
| 外国人社員の困惑 | 「禁止」は分かる。「原則」がつくと何が変わる? 絶対ダメなの? |
| 対策 | 「基本的にはダメですが、上司が許可した時はできます」と文章で説明する。 |
③ 注意・禁止表現の「強さ」
安全に関わる表現は、漢字の選び方一つで命に関わります。
- 「立入禁止」vs「関係者以外立入禁止」
-
「立入禁止」はわかりやすいですが、「関係者以外〜」となると、彼らは「自分は社員だから『関係者』だ」と解釈して入ってしまうことがあります。
危険エリアはシンプルに「入るな(進入禁止)」と伝えるべきです。
- 「土足厳禁」
-
「厳禁」は非常に強い禁止ですが、漢字が難しいため視認性が下がります。
「靴を脱いでください」という具体的な行動指示とイラストを併記するのがベストです。
- 「火気厳禁」
-
「火気」という言葉は日常会話であまり使いません。
「火を使うな」「タバコだめ」の方が直感的です。
④ ビジネスメール・チャットでの頻出語
| 「各位」 | 「皆様」でOK。 |
|---|---|
| 「進捗」 | 「進み具合」「どこまで終わったか」と言い換える。 |
| 「失念」 | 「忘れました」でOK。 |
| 「送付」vs「添付」 | メールにファイルをつける際は「添付」、物を送る際は「送付」。 この使い分けも混乱ポイントです。 |


「やさしい日本語」と漢字の使い方の関係


「外国人には漢字を使わず、すべてひらがなにすればいい」
これは、企業が陥りやすい最大の誤解の一つです。実は、ひらがなだけの文章は、外国人にとっても日本人にとっても非常に読みづらいです。
なぜ「ひらがなだけ」は逆効果なのか
① 単語の区切りが分からない
「きかいのてんけんをまいにちかならずおこなってください」
これでは、どこで単語が切れるのか分かりません。
漢字は「意味の塊」を視覚的に示すアイコンの役割を果たしています。
② 漢字は「ビジュアル」で認識されている
非漢字圏(ベトナムやインドネシアなど)の学習者も、漢字を「文字」としてだけでなく「マーク(記号)」として覚えていることが多いです。
例えば、「出口」という漢字は、意味がわからなくても「Exitの形」として認識されています。これを「でぐち」と書かれると、かえって認識スピードが落ちます。
「やさしい日本語」における漢字活用の正解
正解は、「重要な単語は漢字のまま残し、ルビ(ふりがな)を振る」ことです。さらに言えば、「難しい熟語」を「簡単な漢字」に置き換えることです。
具体的な書き換え例
- 難解な漢字: 携行してください(けいこうしてください)
- 全部ひらがな: もっていってください
- 簡単な漢字+ルビ: 持(も)っていってください
- 難解な漢字: 整理整頓(せいりせいとん)
- 全部ひらがな: かたづけ
- 視覚的効果: 道具(どうぐ)を 片付(かたづ)けて ください
漢字の方が伝わりやすいケース:「危険」vs「あぶない」
警告表示において、「あぶない」とひらがなで書くよりも、赤字で「危険」と書いたほうが、警告としてのインパクト(強さ)が伝わります。
また、「右折」「左折」などは、矢印記号と共に漢字があったほうが、運転免許を持っている外国人には直感的に伝わります。
社内ルールの統一を
重要なのは「社内で表記を統一すること」です。
マニュアルAでは「受領」、マニュアルBでは「受け取り」、掲示板では「もらうこと」。
これらが同じ動作を指していることに気づくには、高い日本語能力が必要です。社内用語を「受け取り」に統一するだけで、理解度は劇的に向上します。


外国人社員が「漢字の使い方」を学ぶと何が変わるか


外国人社員への日本語教育、特に漢字やビジネス用語の教育にはコストがかかります。しかし、これを「コスト」ではなく「投資」と捉えるべき明確な理由があります。
① 指示の理解スピードと正確性の向上
現場での指示待ち時間が減ります。「在庫」「検品」「出荷」といった業務上のキーワードを漢字の「形」で瞬時に認識できるようになると、操作スピードが格段に上がります。
オーダー端末の「取消」と「削除」の違いを理解させることで、誤って注文データを消してしまうミスがゼロになった事例があります。
② 日本人社員のストレス軽減
実は、最大のメリットは日本人側にあります。「何度も同じことを説明しなくていい」「簡単なメモ書きで通じるようになる」ことは、現場監督者や日本人同僚の精神的負担を大きく減らします。
「言った・言わない」のトラブルが減ることで、チーム全体の雰囲気が明るくなります。
③ 「ヒヤリハット」から「安全文化」へ
漢字の意味を深く理解することは、安全意識の向上に直結します。
「投げるな(Do not throw)」と「落とすな(Do not drop)」の違い。
足場の上で資材を渡す際、この漢字のニュアンスの違い(意図的か、過失か)を教育したことで、資材落下事故が激減しました。「落下注意」という看板の意味を、単なる模様ではなく「自分の命に関わる警告」として捉えられるようになるからです。
④ 定着率(リテンション)の向上
「この会社は自分たちのために、言葉を分かりやすく教えようとしてくれている」という姿勢は、外国人社員のエンゲージメントを高めます。
言葉が通じるようになれば、彼らは「作業員」から「提案できる社員」へと成長します。「ここの『調整』は、もっとこうした方がいいのでは?」という改善提案が出てくるようになれば、企業にとってかけがえのない戦力となります。


企業ができる「漢字の使い方」支援の具体策


では、具体的に企業は何から始めるべきでしょうか。「すぐできること」と「中長期的な取り組み」に分けて提案します。
現状の「見える化」と「断捨離」
- 社内掲示物の総点検
- 日本人社員と外国人社員がペアになって、社内を歩いてみてください。「立入禁止」「整理整頓」「火気厳禁」などのポスターを見て、外国人に「これ、どういう意味だと思う?」と聞いてみましょう。驚くような誤解が見つかるはずです。
- 「適宜」「原則」の排除
- マニュアルや作業指示書から、曖昧な漢字を削除しましょう。「適宜交換」は「汚れたら交換」へ。「原則禁止」は「禁止(許可があればOK)」へ書き換えます。
- ルビ(ふりがな)ルールの統一
- すべての漢字にルビを振る必要はありません。
| NG | 私(わたし)は明日(あした)会社(かいしゃ)へ行(い)きます。 |
|---|---|
| OK | 私は明日、会社へ行(い)きます。 |
| ベスト | 専門用語や、読み間違えやすい漢字(検品、養生、稟議など)にだけルビを振る。 |
自社専用「漢字単語帳」の作成
市販のJLPT教材は、貴社の現場では役に立たない単語も多いです。
貴社で「これだけは覚えてほしい」という「社内最頻出漢字ベスト50」を選定し、リスト化しましょう。
| 構成案 | |
|---|---|
| 漢字 | 【 始業点検 】 |
| 読み | しぎょうてんけん |
| 意味 | 仕事(しごと)を始(はじ)める前(まえ)のチェック |
| 母国語訳 | (ベトナム語、英語など) |
| 写真 | 点検している様子の写真 |
これを入社時のオリエンテーションで配布し、スマホで見られるようにPDF化しておきます。
ツールと仕組みの導入
- 「指差し確認」ボードの設置
- 現場の壁に、よく使う指示を漢字+イラスト+母国語で書いたボードを設置します。言葉が出てこない時は、そのボードを指差してコミュニケーションを取ります。
- Web・アプリ翻訳の「逆翻訳」確認
- 翻訳ツールを使う際は、必ず「日本語→外国語→日本語」と逆翻訳をして、意味がズレていないか確認する習慣を日本人社員につけさせます。
- OJT担当者への「やさしい日本語」研修
- 外国人社員を教育する前に、教える側の日本人に対して「難しい熟語を使わない話し方」の研修を行います。「至急対応して」ではなく「すぐにやって」と言い換えるトレーニングです。
最後に:言葉は「文化の架け橋」
「漢字の使い方」を見直すプロセスは、単なるマニュアル作成作業ではありません。それは、「自社の業務の本質は何か」「何を大切にしているか」を再定義し、それを国籍を超えて共有するプロセスそのものです。
「漢字が読めないのが悪い」ではなく、「伝わる言葉を選ぼう」と企業側が一歩歩み寄ったとき、外国人材は強力なパートナーへと変わります。まずは、社内の掲示物を一つ、「やさしい漢字」に書き換えるところから始めてみませんか?


日本語の課題解決は、日本語カフェの「JLPT合格コース」がおすすめ


ここまで見てきたように、企業現場で起きる多くのトラブルは、単なる会話力不足ではなく、「漢字の使い方」や「業務文脈に合った日本語理解」の不足に起因しています。
しかし現実的には、業務を行いながら社内で日本語教育を行うことは、時間的にも人的にも大きな負担となります。
「日本語は仕事をするための“道具”」である以上、効率よく、体系的に身につける環境が不可欠です。
そこでおすすめなのが、日本語カフェの 日本語能力試験(JLPT)オンライン講座 です。
日本語カフェの「JLPT合格コース」が企業に選ばれる理由



・「日本人講師の採用や管理が大変…」
・「毎月の人件費がかさむ…」
・「現場任せでは学習が進まない…」
こうした悩みを抱える企業様に、日本語カフェの JLPT合格コース は多く選ばれています。
このコースでは、厳しい審査を通過した一流の日本語教師が監修した、合格に特化した動画カリキュラムをオンラインで提供。外国人スタッフは、スマートフォンやPCから、好きな時間に何度でも学習できます。
また、学習状況は管理画面で一目で確認可能。誰がどこまで理解できているのかを簡単に把握できるため、管理にかかる手間と時間を大幅に削減できます。
業務に直結する日本語力を、最短ルートで
日本語カフェのJLPT合格コースは、単なる試験対策ではありません。
- レベル別に最適化された完全カリキュラム(N5〜N1対応)
- 語彙・文法・読解・聴解をバランスよく網羅
- 動画+演習で「わかる → 使える」日本語へ
- 模擬試験が豊富で、実践力も身につく
実際に、日本語初心者からわずか3か月でN3に合格した実績もあります。N3レベルの日本語力があれば、社内文書や掲示物の理解度が大きく向上し、「確認」「提出」「注意」「禁止」といった業務に直結する漢字表現も、正しく判断できるようになります。
ゼロから3ヶ月でJLPT N3に合格


「日本語カフェ」で学習したフィリピン人受講者4名は、日本語学習未経験からわずか3ヶ月の学習で、日本語能力試験(JLPT)N3に全員合格しました。2025年4月に学習を開始し、1日平均6時間の自主学習を継続した結果、6月にはN5・N4を突破。そして7月には、通常半年以上かかるといわれるN3レベルに到達しました。
実際の試験結果では、文字語彙・文法読解・聴解のすべての分野で合格点をクリアしており、「日本語カフェ」のカリキュラムが短期間で成果を出せることを証明しています。
一般的に学習効果のばらつきやモチベーション維持に課題がある日本語教育ですが、明確な合格目標と効率的な学習設計により、4人全員が同時にN3合格を果たしました。
現場教育の負担を減らし、戦力化を加速する
日本人社員が現場で一から日本語を教える必要はありません。基礎となる日本語力・漢字力はオンライン講座で効率よく身につけ、現場では業務指導に集中できる環境を整えることが重要です。



・「外国人スタッフが、言葉の壁でつまずかない職場を作りたい」
・「安全・品質・コミュニケーションのレベルを底上げしたい」
そうお考えの企業様は、ぜひ一度、日本語カフェのオンライン講座をご検討ください。
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「漢字の使い方」を見直すことが、外国人材活用の第一歩


本記事では、「漢字が読めるかどうか」ではなく、「漢字を業務の中で正しく使い分けられるか」という視点から、企業現場で起こりやすいトラブルや、その背景にある構造的な課題を見てきました。
外国人社員の業務ミスや誤解の多くは、日本語能力そのものの不足ではなく、
- 漢字が持つ業務上のニュアンス
- 暗黙のルールや文脈に依存した日本的な表現
- 社内で統一されていない言葉の使い方
といった点が十分に共有されていないことに起因しています。
特に「確認」「未」「原則」「適宜」「至急」など、日本人にとっては便利で当たり前の漢字表現ほど、外国人社員にとっては誤解を生みやすく、安全・品質・生産性に直結するリスクとなります。
重要なのは、
- すべてをひらがなにすることではなく
- 漢字を減らすことでもなく
- 「どの漢字を、どう使えば伝わるか」を企業側が意識することです。
表記を統一し、曖昧な漢字を具体化し、必要な漢字はきちんと教える。この積み重ねが、外国人社員の理解スピードを高め、日本人社員の負担を減らし、結果として「安全で強い現場」をつくることにつながります。
漢字の使い方を見直すことは、日本語教育の話であると同時に、組織のコミュニケーション設計そのものを見直す取り組みです。ぜひ、自社の現場や文書を一度振り返り、「この漢字は本当に伝わっているか?」という視点から、小さな改善を始めてみてください。











