日本語検定JLPTを受けるべき5つのメリットを詳しく紹介

日本語検定 メリット

「日本語検定って、本当に役に立つのかな?」「試験勉強は大変そうだし、受けるメリットって何だろう?」

日本語の勉強をコツコツと続けている皆さんの中には、もしかしたら、そんな風に少し迷っている人もいるかもしれません。

世界中で多くの人がチャレンジしている日本語の検定である日本語能力試験は、これまで頑張ってきた日本語学習の成果を「目に見える形」にしてくれるだけでなく、あなたの日本での生活や将来の夢をぐっと近づけてくれる、たくさんの素晴らしいメリットがあります。

この記事では、日本語検定を受検することで、どんな可能性が広がるのか、具体的なメリットを分かりやすく、そして詳しくお伝えします

これを読めば、きっと「日本語検定に挑戦してみようかな?」と前向きな気持ちになれるはずです。一緒に、日本語検定の魅力を見ていきましょう!

目次

日本語検定(JLPT)ってどんな試験?

試験勉強をイメージした画像

日本語学習者の皆さんなら、「JLPT」という言葉を一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。

でも、「具体的にどんな試験なの?」「他の日本語試験とどう違うの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。

ここでは、日本語検定の中でも最も代表的な「日本語能力試験(JLPT)」について、その特徴や概要をもっと詳しく見ていきましょう。

試験の目的は?何のためにあるの?

JLPTの主な目的は、日本語を母語としない人たちが、日常生活や学校、職場で、どれくらい日本語を理解し、実際に使うことができるのか、その「総合的な日本語コミュニケーション能力」を客観的に測定し、公式に認定することです

単に単語や文法をたくさん知っているかだけでなく、「読む力」や「聞く力」を通して、日本語でどれだけコミュニケーションが取れるかを見ています。

レベルは全部で5段階

JLPTには、N5からN1までの5つのレベルがあります。

スクロールできます
レベル概要
N5
(入門レベル)
最も易しいレベルです。

ひらがな・カタカナや基本的な漢字を使い、ごく基本的な日本語(挨拶や自己紹介、簡単な質問など)をある程度理解することができます。

まずはここからスタートする人が多いです。
N4
(初級レベル)
基本的な日本語を理解することができます。

日常生活での身近な話題について、ゆっくり話されれば、内容がほぼ理解できます。
簡単な文章を読むこともできます。
N3
(初級から中級への橋渡しレベル)
日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができます。

新聞の見出しなどから情報を得たり、自然に近いスピードの日常会話も、ある程度聞き取れたりするようになります。
N2
(中級レベル)
日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語(新聞や雑誌の記事、ニュースなど)もある程度理解することができます。

日本での就職や専門学校・大学進学を目指す多くの人が目標にするレベルです。
N1
(上級レベル)
最も難しいレベルです。幅広い場面で使われる日本語(論説や評論など複雑な文章、ニュースや講義など)を理解することができます。

ビジネスシーンや正式な場面で使われる敬語の表記など、高度で複雑な日本語運用能力が求められます。

大学院進学や、より専門的な仕事を目指す社会人が挑戦します。

このように、レベルが細かく分かれているので、自分の現在の日本語力や学習目標に合わせて、無理なくステップアップしていくことができます。

試験の内容は?どんな問題が出るの?

JLPTは、主に「言語知識(文字・語彙・文法)」「読解」「聴解」の3つのセクションで構成されています(N3~N5は言語知識と読解が一体化している部分もあります)。

項目概要
言語知識
(文字・語彙・文法)
漢字の読み方、言葉の意味、正しい文法を使えているかなどを測る問題が出ます。
読解短い文章から長い文章まで、様々な種類の文章を読んで、その内容を正しく理解できているかを測る問題が出ます。
聴解会話や説明、ニュースなどを聞いて、その内容を理解できているかを測る問題が出ます。

残念ながら、JLPTには「話す力」や「書く力」を直接測る試験は含まれていません。

しかし、これらの力を伸ばすためには、語彙力、文法力、読解力、聴解力といった基礎的な力が不可欠なので、JLPTの勉強は総合的な日本語力アップに繋がります

世界中で受けられるグローバルな試験

JLPTの大きな特徴の一つは、日本国内だけでなく、アジア、ヨーロッパ、北南米、オセアニアなど、世界約90の国と地域で実施されていることです

年に1回または2回(地域によって異なります)実施され、世界中の日本語学習者が同じ日に同じ問題に挑戦します。

これにより、あなたの日本語能力は、国内だけでなく国際的な基準で評価されることになります。

これは、将来、日本だけでなく、あなたの母国や他の国で日本語関連のキャリアを考えている場合にも、非常に有利な点です。

なぜJLPTが広く認められている理由

JLPTは、長年にわたり、日本語教育の専門家によって問題が作成・分析され、信頼性と妥当性の高い試験として評価されてきました。

そのため、多くの教育機関(大学、専門学校など)や企業が、外国人留学生の受け入れや外国人従業員の採用の際に、日本語能力を判断する客観的な指標としてJLPTの結果を広く活用しています

これが、JLPTが「日本語学習のスタンダードな目標」とされている大きな理由です。

このように、JLPTは、あなたの日本語学習の道しるべとなり、その成果を世界に向けて証明してくれる、とても価値のある試験なのです。

日本語検定(JLPT)を受ける5つの大きなメリット

喜びを表現している女性

日本語検定を受けると、どんないいことがあるのでしょうか?

特に日本語学習者にとって重要なメリットを5つご紹介します。

メリット

日本語学習のモチベーションがアップ

毎日コツコツと日本語を勉強するのは、素晴らしいことですが、時には「今日は何を勉強しようかな…」「本当に自分の日本語は上手になっているのかな?」と、道に迷ったり、少し不安になったりすることもありますよね。

そんな時、日本語検定はあなたの強力な味方になってくれます。

明確なゴールがやる気を引き出す

「次の試験でN3に合格するぞ!」「半年後にはN2にチャレンジしたい!」――そんな風に具体的な目標ができると、毎日の勉強にハリが出て、計画的に学習を進めやすくなります。

「このテキストを終わらせよう」「毎日必ず30分はリスニングの練習をしよう」と、やるべきことがはっきり見えてくるので、迷いが少なくなります

成長を「見える化」して実感できる

日本語検定は、あなたの日本語力がどれくらい伸びたのかを、点数や合否という形で客観的に示してくれます

合格すれば、それはもう最高の達成感!「やったー!頑張ってよかった!」という喜びは、大きな自信につながり、「もっともっと日本語を極めたい!」という次へのエネルギーになります。

たとえ今回目標に届かなかったとしても、どの部分が足りなかったのかが分かるので、次への課題が明確になります。

自分の強みと弱点を発見し、効率的な学習へ

試験結果の分析は、宝の山です。

どの分野(文字・語彙、文法、読解、聴解)が得意で、どこが苦手なのかが一目瞭然になります

そうすれば、苦手な部分を集中的に勉強したり、得意な部分をさらに伸ばしたりと、自分に合った効率的な学習計画を立てることができます。

やみくもに勉強するよりも、ずっと効果的にレベルアップできるはずです。

学習仲間との一体感

同じ目標に向かって頑張る仲間がいると、心強いですよね。

日本語学校のクラスメートや、オンラインの学習コミュニティで、「一緒にN◯合格目指そうね!」と励まし合うことで、一人ではくじけそうになる時も乗り越えられます

メリット

日本での就職や進学に断然有利になる

将来、日本の企業で働きたい、日本の大学や専門学校で専門的な知識や技術を身につけたい、そんな夢を持っている人にとって、日本語検定の合格証は、まさに「夢へのパスポート」と言えるでしょう。

就職活動で強力なアピール材料に

日本の多くの企業、特に外国人採用を積極的に行っている企業では、日本語能力の客観的な証明としてJLPTの結果を重視する傾向があります。

特にN2以上のレベルを持っていると、応募できる求人の幅が格段に広がります

履歴書に「JLPT N2合格」と書けることは、「私はこれだけ日本語ができます」という強力なアピールになり、書類選考を通過しやすくなったり、面接で自信を持って話せるようになったりします。

希望の学校への進学の扉が開く

日本の大学、大学院、専門学校の多くが、外国人留学生を受け入れる際の出願資格の一つとして、JLPTの認定を条件としています。

例えば、「N2以上が必要」「N1があれば有利」といった具体的な基準が設けられていることが多いです。

あなたが学びたい分野、行きたい学校の選択肢を広げるためには、目標とするレベルのJLPTに合格することが非常に重要になります

奨学金獲得のチャンスも広がる

経済的な負担を少しでも軽くして日本での学習に集中したいと考えるのは当然のことです。

学校によっては、JLPTのレベルや成績が、奨学金(スカラシップ)の選考基準の一つになっている場合があります

高いレベルのJLPTに合格していれば、奨学金を得られる可能性も高まるかもしれません。

日本での専門的なキャリア形成

特定の専門職(例えば、介護福祉士など)を目指す場合にも、一定レベル以上の日本語能力が求められることがあります。

JLPTの資格は、そうした専門分野へのキャリアを築く上での基礎的な能力を証明するものとなります

メリット

日本での生活がもっと楽しくなる!

日本語能力が向上すると、日本での日常生活のあらゆる場面で「できること」が増え、コミュニケーションのストレスが減り、毎日がもっと楽しく、もっと快適になります。

これは、日本での生活の質(QOL)を大きく向上させることに繋がります。

コミュニケーションの幅と深さが格段にアップ

日本人との日常会話はもちろんのこと、お店の店員さんとのやり取り、病院での症状の説明、役所での手続きなど、少し複雑な内容のコミュニケーションもスムーズにできるようになります。

そうすると、誤解が減り、より深い人間関係を築きやすくなります

新しい友達を作るきっかけも増えるでしょう。

情報収集が格段に楽になり、行動範囲も広がる

街にあふれる看板やポスター、電車の乗り換え案内、レストランのメニュー、市役所からのお知らせ、ニュース記事などが読めるようになると、自分で得られる情報量が飛躍的に増えます。

誰かに頼らなくても、自分で情報を調べて行動できるようになることは、大きな自信と自由を与えてくれます

日本の文化やエンターテイメントを心ゆくまで楽しめる

日本語が分かると、日本の映画やドラマを字幕なしで楽しんだり、J-POPの歌詞の意味を理解したり、日本の小説や漫画を原文で味わったりすることができます。

それは、日本の文化や日本人の考え方をより深く理解することに繋がり、日本での生活を何倍も豊かなものにしてくれるでしょう

いざという時の安心感

地震や台風などの自然災害が多い日本では、緊急時の情報収集や避難指示の理解は非常に重要です。

日本語がある程度分かれば、パニックにならずに落ち着いて行動できる可能性が高まります

また、病気や怪我をした際にも、自分の症状を的確に伝えられることは、適切な治療を受けるために不可欠です。

メリット

自信と達成感

日本語検定に合格するという経験は、あなたがこれまで日本語学習に真剣に取り組んできたことの何よりの証です。

それは、あなたに大きな自信と達成感を与えてくれます。

客観的な評価が自信を育む

「なんとなく日本語が話せる気がする」という漠然とした感覚だけでなく、「JLPTのN◯レベルに合格した」という公式で客観的な評価を得ることで、「自分はこれだけの日本語力があるんだ!」という揺るぎない自信を持つことができます。

この自信は、新しいことに挑戦する勇気や、困難を乗り越える力になります

努力が報われた達成感が次への原動力に

目標を設定し、それに向かって努力し、そして見事に達成する――この経験は、何物にも代えがたい大きな喜びと達成感をもたらします

このポジティブな感情は、「もっと上のレベルを目指そう!」「日本語を使って新しいことを始めてみよう!」という、さらなる学習意欲や行動力を湧き立たせてくれます。

周囲からの信頼と評価の向上

あなたが日本語を流暢に使いこなし、JLPTのような資格を持っていることを知れば、周りの日本人や職場の人々は、あなたに対して「この人は日本語がしっかりできるから大丈夫だ」「安心して仕事を任せられる」といった信頼感を抱きやすくなります。

これは、より円滑な人間関係や、責任ある仕事を任されるチャンスにも繋がる可能性があります

MERIT

日本語力をグローバルな舞台でアピール

JLPTは、日本国内だけでなく、世界中でその価値が認められている国際的な日本語資格です。

これは、あなたの活躍の場を日本だけに限定しない、大きな可能性を秘めていることを意味します。

国際的に通用する資格としての価値

 将来、あなたの母国で仕事をしたり、あるいは日本以外の国で活躍したりすることを考えている場合でも、JLPTの資格は、あなたの日本語能力を客観的に証明する公式なものとして非常に役立ちます

グローバルなキャリアの選択肢が広がる

日本企業への就職だけでなく、あなたの国にある日系企業や、日本と取引のある企業、あるいは日本語能力を必要とする多国籍企業など、活躍できるフィールドは世界中に広がっています。

JLPTの資格は、そうしたグローバルなキャリアを目指す上での強力な武器となるでしょう

日本との繋がりを形にする大切な証

長い時間をかけて日本語を学び、異文化を理解しようと努力してきたあなたの頑張りは、JLPTの合格証という形で、目に見える「証」となります

これは、あなたと日本の間に築かれた大切な繋がりを象徴する、素晴らしい記念にもなるはずです。

日本語検定を受けるメリットまとめ

オフィス内で会話をしている外国人従業員

ここまで、日本語検定(JLPT)を受けることのたくさんのメリットについてお話ししてきました。

日本語検定は、単に日本語の知識を試すだけの試験ではありません。

それは、あなたの日本での仕事や進学の夢を後押しし、日々の生活をより豊かで安心なものにし、そして何よりも、努力を続けるあなた自身に大きな自信と達成感を与えてくれる、未来へのパスポートです

「試験勉強は大変そう…」と感じるかもしれません。

確かに、合格のためには努力が必要です。

でも、その先には、頑張ったあなただからこそ手にできる、素晴らしい未来が待っています。

ぜひこの機会に、日本語検定への挑戦を一歩前に進めてみませんか? 

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この記事を書いた人

三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長
1973年兵庫県たつの市生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒
・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発
・web通販事業を手掛ける
・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化
・2019年外国人の日本語教育を簡単、安価にするため
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