日本語を学ぶ際に、マンガを活用するのは非常に有効な方法といえます。
漫画には、以下の3つの魅力があります。
- 視覚的に理解しやすい
- 文法や語彙を自然な文章で学べる
- 日本の文化を楽しみながら学習できる
そこで今回は、日本語学習に役立つおすすめの漫画の情報や漫画の選び方などをわかりやすく解説します。
この記事を参考に、日本語学習におすすめの漫画を活用し、効率良く日本語学習を進めていきましょう。
日本語学習に漫画を活用するメリット
日本語学習に漫画を活用するメリットを2つご紹介します。
読解力や文法の理解が深まりやすい
漫画はビジュアルとテキストが組み合わさっているため、言葉だけでなく絵からも状況を把握でき、視覚的に理解しやすい点が大きな特徴です。
登場人物の表情や動きから感情や意図を読み取ることで、自然に文法や読解力が鍛えられ、文字だけの教材に比べて、より多面的に日本語に触れられます。
また、漫画には特定の表現やフレーズが繰り返し使われる場面も多く、自然と覚えやすい点も特徴。
頻出表現に触れることで、実際の会話でも使える日本語の応用力が身につきやすいといえるでしょう。
実用的な日本語能力が身に付く
漫画は会話が多く、日常で使う表現を豊富に学べるため、実生活で役立つ日本語が身につきます。
登場人物のやり取りを通して、教科書には載っていないリアルな表現やニュアンスも学べるため、実際の会話での応用力も高まるでしょう。
結果的に、テキストだけの学習よりも自然な表現に触れられる点が、漫画を使った学習の大きな魅力です。
上記2つの理由から、日本語学習には漫画を積極的に活用することがおすすめです。
漫画の選び方
ここからは、日本語学習におすすめの漫画の選び方をご紹介します。
以下2つのポイントを抑えることで、効率的に日本語学習が進められるでしょう。
自分の日本語レベルに合った漫画を選ぶ
自分のレベルに合った表現や語彙が含まれる漫画を選ぶことで、無理なく楽しみながら学習を進められます。
特に初心者の方には、シンプルな日常会話が多く登場する作品がおすすめです。
日常会話の多い漫画は、実生活でも使える表現や口語的なフレーズが豊富なため、表現力も身に付けられます。
また、話の展開がゆっくりで理解しやすいものも多く、学習のハードルを感じにくいでしょう。
一方で、中級者以上は少し複雑な語彙や表現が含まれる作品を選ぶとさらに効果的です。
ストーリー性の高い作品やキャラクターがさまざまな話し方をする作品は、幅広い表現のバリエーションに触れられ、表現力を高める良い機会となります。
興味があるテーマやストーリーを選ぶ
興味があるテーマやストーリーのある漫画を読むことで、学習を続けやすくなります。
日本ではファンタジーや恋愛、歴史、スポーツ、ミステリーなど、さまざまなジャンルの漫画が豊富に出版されており、自分の関心に合った作品を見つけやすいのが特徴です。
好きなジャンルやテーマであれば、内容への理解が深まりやすく、学習のモチベーションも高まるため、無理なく自然に読み進められるでしょう。
【レベル別】日本語学習に役立つおすすめ漫画6選
日本語学習に役立つおすすめの漫画をレベル別に6冊紹介していきます。
初心者向け①よつばと!(著者:あずま きよひこ)
日常の何気ない出来事やイベントを描いた物語で、簡単な日常会話が多く初心者が学びやすい内容です。
子供視点のシンプルな言葉遣いと豊かな表情が特徴で、日本の生活や文化についても学べるでしょう。
初心者向け②ドラえもん(著者:藤子・F・不二雄)
日本文化を代表する名作で、基本的な語彙や日常会話が学べるため、海外でも絶大な人気があり、外国人にも人気の作品です。
短編が多くストーリーがシンプルで読みやすいので、日本語初心者でも楽しめる作品です。
中級者向け①銀の匙 Silver Spoon(著者:荒川 弘)
農業高校での学生生活を描いた作品で、日常会話に加え、食や農業に関連する日本語も学べます。
日常生活の中でのやり取りが多く、実用的な表現が身につきやすいのが特徴です。
中級者向け②3月のライオン(著者:羽海野 チカ)
将棋や人間関係をテーマにしたドラマ作品で、深い会話や感情表現を学ぶのにも最適です。
日本の文化や人間模様が丁寧に描かれており、語彙力を広げるのに役立つでしょう。
上級者向け①デスノート(著者:大場 つぐみ、小畑 健)
サスペンス要素の強い作品で、複雑な表現や心理描写、論理的な会話が多いため、上級者向けだといえます。
緊張感のあるやり取りや難しい言葉も登場するため、日常会話に慣れている必要があるでしょう。
上級者向け②進撃の巨人(著者:諫山 創)
世界中で大人気の作品であり、壮大な物語とシリアスなテーマを取り扱い、難しい漢字や言語、情報量も多く含まれます。
キャラクターの真剣な会話や歴史的な背景も学べるため、読解力の高いトップレベル向けの作品だといえます。
ここまで難易度別におすすめの漫画を紹介してきました。
漫画で日本語を学ぶ時は、個人のレベルにあった漫画を読むことで、日本語を効率的に勉強できるでしょう。
漫画を用いた日本語学習の実践方法
ここでは、漫画を用いた日本語学習の実践方法をご紹介します。
知らない単語をメモする
以下のような方法を活用して、知らない単語を覚えていきましょう。
- 単語ノートを作る:
漫画で知らない単語や表現があれば、ノートにメモをする。
意味や使い方、例文を書き加えると覚えやすくなります。 - フラッシュカードを作る:
フラッシュカードを活用し、英語と日本語を整理する(無料のアプリや紙でもOK)ことで、効率的な学習を進めましょう。
セリフを音読する
セリフを音読する際は、以下2つを意識してください。
- 発音練習:
登場人物のセリフを声に出して練習しましょう。
特に、日常の活動のなかで使う会話のシーンは自然な話し方の練習にもなります。 - イントネーションや抑揚:
キャラクターの感情に合わせて声を出すことで、ニュアンスの理解もしやすいでしょう。
シーンを理解するための「読解力」トレーニング
読解力のトレーニングには、漫画のコマごとの場面を説明するのもおすすめです。
1つのシーンから、何が起こっているのかを自分の言葉で説明してみましょう。
これにより、読解力や表現力も鍛えられます。
学んだフレーズを日常で使ってみる
以下の2つの方法で、漫画で学んだフレーズを使ってみましょう。
- 覚えたフレーズを書き出す:
漫画で学んだ日常会話表現を一覧でメモし、実際の会話や文章で使ってみましょう。 - 例文を作る:
覚えた表現を使い、生活に関連する例文を作ると記憶に残りやすくなります。
アニメ化された作品でリスニング練習をする
漫画がアニメ化されていれば、動画配信サービスなどを活用してアニメを視聴することで、リスニング力も鍛えられます。
さらに、実際の漫画ページとアニメを見比べることで、書き言葉と話し言葉の違いも理解できるでしょう。
まとめ
漫画は日本語学習において、効果的な教材として広く活用されています。
日本語学習者が効率良く学ぶためには、好きな漫画作品を見つけ、楽しく学習を継続することが大前提だといえます。
さらに、知らない単語をメモしたりアニメ化された作品を見ることで、より効率的な日本語学習を進められるでしょう。
また、より効率的な日本語学習のためには、日本語カフェの活用もおすすめです。
漫画で学んだ内容の理解を深め、日常生活で使える日本語を学べるでしょう。
ぜひ本記事で紹介した漫画を取り入れ、自分の学習スタイルにあった方法を見つけてみてください。