第二言語の習得方法 ★前半★

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第二言語を習得するために必要なことは何なのかを考える人は多く、現在勉強中の人も、勉強している人を教えている人でさえ、悩みが絶えないことです。そもそも、第二言語の習得には、時間がかかります。

 

どうして第二言語を学習しようと考えたのか。目的を明確にすることからスタートすることは、言うまでもありません。これから学習される人も、既にマスターし、ほかの人のために学習方法を考えている人も参考になるように執筆しましたので、ご参考にされてください。

 

目次

第二言語を習得するための心構え

第二言語とは何か。当然ながら、母国語となっている言語とは別に、ほかの国の言語を学び、話したり書いたりすることができるようになった言語のことです。

 

日本人であれば、日本語が母国語になります。第二言語として、多くの人は英語を学ぼうと試みます。しかし、ほとんどが挫折を味わい、どうしてもできないと考えさせられていることは疑いようもない事実です。

 

では、第二言語を習得することは、それほど難解なもので、才能のある人にしかできないことなのかというと、そうではありません。第二言語の習得は誰でも実現可能です。理由は明確で、言語は習慣になることで身につくからです。

 

習得方法等は後程述べますが、どのような学習でも継続は必ず力になります。逆に考えると、継続することができないからこそ、第二言語の習得が難しいものだと勘違いをしてしまうのです。

 

継続が苦手な人は習得不可能というように思われるでしょう。ですが、日本にいる外国人のほとんどの人は誰でも、日本語でこんにちはと言えます。こんにちはと言ってみたことは、誰にでもあります。海外から日本に留学してきている人は、ほとんどの人が片言の日本語しか話すことができないにも関わらず、日本という国で仕事や勉強に明け暮れています。海外で日本語を学ぼうとする人は、継続は大切ですが、話そうとする心構えが何よりも重要であることを忘れてはいけません。

 

何から始めればよいのか

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言語の習得をする場合、どのような環境であっても必ず学習することが必要です。日本人が人が外国語を学ぶ場合も、海外の人が日本語を学ぶ場合も同じです。

 

第二言語の習得には、言語間の距離というものを理解する必要があります。言語間の距離とは、どれだけその言語を習得するのが難しいかという距離と言い換えることができます。それは、各国の文化の違いがどれだけ大きいかによって区別されています。

 

第二言語を習得する場合、母国と比べてその言語を使用している国が、どのような文化なのかを知ることが大切です。

 

例えば、徒歩中心なのか自動車中心なのか。右車線を走るのか左車線なのかなど、母国で暮らしている中では、当然すぎて忘れていることがあります。忘れていることにこそ、文化の違いがあるのです。

 

日本は無宗教を基本とした仏教国です。ですが、無宗教というのは海外では理解不能であることも珍しくありません。キリスト教であれ、イスラム教であれ、その他の宗教でも信じている神様は存在します。どのような宗教を信仰していたとしても、人々が信用していることだからこそ宗教になります。そのため、心の中に根付いている考え方や思いは異なることがあります。

 

日本では、幼い子の頭をなでることは愛情表現の一部です。しかし、海外では侮辱の表れとされていることさえあります。文化の違いを学ぼうとすることは、第二言語を習得するときに最も大切な要素であることを心に留めておいてください。言語そのものを学ぶ前に、文化を知る努力をする。それが、第二言語習得の第一歩です。

 

現在の状況を把握しよう

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文化を理解しようと努力をすると、人と話をする機会が増えます。本やテレビなどで情報を手に入れることは簡単ですが、細かな文化を知るためには現地の人と会話する必要があるからです。

 

現地の人と出会うためには、出会うべき場所へ出向く必要があります。そして、片言の単語を話す必要があります。もちろん、通訳をお願いして会話をすることもできます。簡単な海外旅行などを経験している人であれば、現地へ出向くことがどれほど良い体験になるのかを肌で知っています。

 

文化を知り、話せるようになる前に現地を訪れることはとても大切なことなのです。ただ、日本人はお金の都合がつけば旅行には行けますが、海外の人はそういうわけにはいかない場合がほとんどです。目的や理由が明確でなければ、旅行すらできないという国さえあります。ご自身が、どのような状況で学習を始めようと考えているのか、まずは現状を把握してください。

 

旅行が可能な国に住んでいるのであれば、まず旅行を経験して文化を学んでください。旅行が不可能な国に住んでいるのなら、目的を明確にする必要があります。ベトナム人であれば、日本に訪れてお金を稼ぎたいという人がたくさんいます。ベトナム人だけでなく、海外から見れば日本は裕福な国のうちの一つです。

 

日本人にとって、時給千円のアルバイトは珍しくはありませんが、ベトナム人にとっては大金が稼げる目的の一つです。現在、ご自身の置かれた状況を把握することで、第二言語習得の目的が変化します。状況が明確になればなるほど、目的は鮮明に意識できるようになるのです。目的が明確になったとき、初めて言語の習得が始まります。

 

どうして第二言語を習得したいのか

目的を明確にすることは、どうして第二言語を習得したいのかという問いに言い直すことができます。母国から海外に出てお金を稼ぎたいのか。海外に出たほうが自由に生きることができるのか。それとも、単純に海外に憧れをいだいているのかなど、様々な目的はあるでしょう。しかし、第二言語を学ぶ目的は、最終的には現地の人たちと会話をするというものであることを忘れてはいけません。

 

当然ですが、言語を習得するのは、会話をするためです。口に出して会話することも、筆談やスマホを使って翻訳機能を上手に使うことで会話することも、コミュニケーションをとるための道具であることを忘れてはいけません。

 

言語とは、文化であり道具です。人間が生み出した最高の道具が、言語なのです。ですので、道具は使う必要があります。言語という道具を使う目的は、いつもコミュニケーションをとることです。言語習得だけを目的としている場合、それは目的ではなく趣味です。

 

趣味は一人でも行うことができるものです。しかし、会話は一人ではできず、必ず相手が必要になります。相手のことを知るための道具、それが言語であることを認識し、第二言語を習得した後、どのような人と会話をしていきたいのかをイメージするようにしましょう。

 

単語の学習について

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ほとんどの日常会話は、単語で完結します。買い物に出かけた場合でも、友人と会話する場合でも、単語さえ話すことができれば会話は成り立つのです。あなたが日本人であれば、日本人の友人に話しかけてみてください。文法を使用し、丁寧な言い方を心掛けるでしょうか。ほとんどの場合は、単語を投げかけるでしょう。

 

世界中、どのような国でもそれは同じです。言語が違うとはいえ、コミュニケーションの取り方自体はさほど変わりません。変わるのは、相手が嫌がる部分が違うという点のみです。

 

単語の重要性が理解できたら、実際に単語を覚える努力をしましょう。単語を覚える場合は、イメージが重要です。世界の中で、日本語が難しい言語であることは有名ですが、それは一つの単語で複数の意味を指すことが多いからです。日本人ですら、ひらがなのみで書かれた手紙は読みづらく、意味を把握するのは困難です。

 

ここに、簡単な問題があります。いまはにじさっきはなんじ。あなたには答えがわかるでしょうか。もちろん、これは小学生が遊びで作った問題ですが、漢字に直すと、イマは二字さっきは何字となります。答えは三字であることがわかります。日本語遊びというものですが、幼い日本人はこのような遊びの中で単語を覚えていくのです。

 

第二言語を習得する場合、その国に伝わる幼いころの言葉遊びが必ず存在しています。そのような遊びを集め、第二言語を学ぶ人たちと一緒に遊んでみることで単語の習得はとても早くなるのです。

 

もう一度言いますが、言語は道具です。道具は使用方法によって、武器にも防具にも、ゴミにもなるのです。単語は、すべての言語の始まりです。ぜひ、使いながら習得することを考えてみてください。

 

文法の学習について

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ある程度、単語を習得することができれば会話は成り立ちます。しかし、文法を知ることはとても重要であることは言うまでもありません。それは、語順の理解が大切だからです。日本語で例えを出します。カミキレという言葉は、様々な意味で捉えることができます。紙切れと受け取ったり、髪切れと受け取ることができます。しかし、キレカミは切れ髪としか受け取ることができません。

 

このような語順のルールが文法ですので、文法を知ることは大切なのです。文法を学習する際、心掛けることがあります。それは、できるだけ現地の人が話すように声に出してみるということです。

 

外国人が日本語を学ぶ場合、日本語文を読みます。発音が上手であるとか下手であるということはありますが、それ以上に日本語っぽく読むということが大切です。言語は文化ですので、言語特有のニュアンスというものが存在します。

 

文法は、ニュアンスの理解です。語順のルールというのは、相手に伝わるように文脈を考えて単語を並べることができる力です。そのため、重要なのは相手に伝わるかという点なのです。

 

世の中にもルールがあります。信号を守ることや、電車の中ではできるだけ静かにするなど、様々なルールが存在しています。しかし、そのルールは守るべきものであるが、守らない時があることを知っているからこそ生活が成り立っています。もちろん、ルールを破ってよいというわけではありません。しかし、私生活の中で守るべきルールと守らなくてよくなるルールが存在していることも確かです。

 

第二言語の習得が難しく感じるのは、これらのルールが各国によって暗黙の了解とされているため、理解しにくいということがあるからです。文法を学ぶために参考書などを開くと、細かく説明してくれています。確実に覚えることで、ルールを学ぶことができます。

 

しかし、日本語ができないアジア人が多いのは、日本語圏の暗黙の了解を理解する癖がついていないからです。話す機会が少ないというのも、ルールを知る機会が少ないということです。文法はルールです。確実に覚えることは大切ですが、重要なのは間違いながら使ってみることです。

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この記事を書いた人

三木 雅史(Masafumi Miki) 株式会社E-MAN会長
1973年兵庫県たつの市生まれ / 慶応義塾大学法学部法学科卒
・25歳で起業 / デジタルガレージ / 電通の孫請でシステム開発
・web通販事業を手掛ける
・2006年にオンライン英会話を日本で初めて事業化
・2019年外国人の日本語教育を簡単、安価にするため
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