言語の学習をするときに、単語から始まり文法を学習することになります。どうして文法を知らなければいけないのかと考えたことはないでしょうか。文法を知ることでできることが増えますが、覚えるための方法や文法の役割をお伝えします。文法は知るだけでも言語の特徴を知ることができますが、しっかりと背景を考えていきましょう。
文法とは何か
文法というものは、言語の中の形です。しかし、それだけを暗記するだけでは言語を使用することができません。暗記中心で文法を学習した人は、必ず壁にぶち当たります。勉強したにも関わらず、使用することができないという壁です。ただ、継続することだけを考え、頑張っていても言語の習得ができません。文法というものは不思議で、知っていなければ言語を使うことができないのですが、暗記するだけでは知らないのと同じです。文法は言語のルールです。スポーツで考えてみるとわかりやすいように、例えばサッカーのルールを覚えたというだけではサッカーが上手くなることはありません。サッカーが上手になるためには、サッカーの練習をしなければなりません。同様に、第二言語を使用できるようになるには、その言語を使用する必要があります。しかし、文法を知らないというのはサッカーで言うところの、ボールを手で持っても良いということと同じです。知っておくことで、その言語を使用するときの工夫ができるようになるのです。
文法を覚える意味
どうして文法を学習する必要があるのでしょうか。単語だけでも会話はできるようになります。しかし、文法を覚えることで会話がスムーズになるだけでなく、細かい部分を知ることができるようになるのです。文法とはスポーツにおけるルールと同様です。ルールを覚えることで、そのスポーツが上達することはありませんが、細かなルールは戦術などを考えるときにはとても重要なものになります。例えば、サッカーにはオフサイドというルールがあります。オフサイドの意味を知らなくてもサッカーを楽しむことはできます。しかし、オフサイドを知ることで相手からの攻めを簡単に打ち消したり、相手のチャンスを潰すことができます。同様に、各言語のルールを学ぶことで会話の中での小さな誤差を認識できるようになります。小さな誤差を認識できるようになるということは、冗談やユーモアのある会話ができるようになるということですので、あなたが自己表現できる範囲が広がるのです。文法の学習自体は面倒くさいということもありますし、学習するためには時間が必要であるため、継続する必要性が出てきます。しかし、それらの課題を乗り越えることであなたは、言語の背景を知ることができるようになるのです。
文法を覚えるためには
正しく文法を学習するためには、教材を選ぶ必要があります。様々な教材の中から、ご自身に合う教材を探してください。選ぶためのポイントは、あなたが読んで理解できる内容であるかどうかです。文法書には専門的な詳しすぎる内容のものがあります。そのようなものを選んでしまうと、文法が難しく感じてしまい定着に時間が必要になります。できるだけ簡単だと感じる内容のものをお選びください。簡単だと感じる文法書は、覚えていく必要があります。しかし、単純に暗記を頑張ろうとするのではなく、どのような場面で使用するかを考えながら、イメージを膨らませて暗記をするように心がけましょう。言語間の距離が離れている言語を学習されるときには、文法書を読んだだけではどうしてそのようになるのか理解できないことがあります。ただ、言語を習得していく中で実感として理由が明確に理解できるようになっていきます。あなたが文法を学習していくときに最も重要なのは、どのような相手に話をするかというイメージです。あの人に話しかけたいとか、相手の趣味に合わせた話をしたいなどの想いが文法を学ぶことで実現するのです。
暗記ではなく使用する
イメージが重要だと述べましたが、単語と文法は使用することで定着度が上がります。文法とはルールですが、人間に例えるとさらにわかりやすくなります。文法とは、人間で言うところの骨のようなものです。なければいけない重要なものではありますが、それだけでは人間は動くことができません。骨があるのであれば、筋肉や脳をしっかりと鍛える必要が出てきます。第二言語の習得は、文法だけを学んでいては習得することはできません。筋肉や脳を鍛えるように、文法を使用した文章や会話を学びましょう。リーディングやライティングの練習をどんどん行うようにしていきましょう。そうすることで、骨から生きた人間になるように、言語も命を宿したように活用することができるようになるのです。第二言語の習得は簡単なものではなりません。言語間の距離が離れている言語を学習しているのであれば、余計に難しく感じるものです。しかし、単語を学び文法を学ぶことでほとんどの知識は習得できています。あとは活用方法を学ぶことになります。
文法の使い方
文法を学習し、使うことが大事であることは理解できてもどのように使えばよいか困るという人がいます。まずは覚えた文法を使用している文章を探すことから始めてみてください。教材の中だけでなく、様々な文章の中からあなたが覚えた文法を使用している文章を探してみるのです。ほかの文章が読める必要はありません。あなたが覚えた文法だけでよいです。そして、他の文法を覚えたときにまた同じことを繰り返すのです。世の中で使用されている言い回しは、それほど沢山あるわけではありません。もしかすると、文法を使用せずに使用している言葉のほうが多いかもしれません。そのような中で、あなたが覚えた文法を探すことができたとき、少なからず感動を覚えます。このような場所に使用されていたのかという感覚です。その感動が増えてきたとき、あなたの言語の能力はとても向上しています。さらに言えば、見つけた言葉を普段の会話の中で言葉としてあなたの口から発する練習を行いましょう。あなたの口から発することができれば、その文法はもうあなたのものです。