日本語能力試験、通称「JLPT」は、日本語の能力を公的に認定する試験として、日本語を母語としない多くの外国人に知られています。
中でもN3は、5段階ある中の中級レベルを示すものとして位置付けられています。この記事では、N3の難易度や合格の目安などについて紹介します。
日本語能力試験N3を受験するメリット
受験者にとって、N3を受験することには以下のようなメリットがあります。
公式の認定
JLPTは国際的にも認知された試験であり、N3の合格証書は日本語の一定のレベルを持っているという強力な証明となります。
これにより、学業や仕事の場で自身のスキルを示すことができるでしょう。
学習の方向性
N3を目指すことで、日本語学習における明確なゴールができます。これにより、モチベーションの向上や効率的な学習が期待できます。
就職・進学の道が広がる
日本の多くの企業や教育機関では、JLPTのスコアが一定の基準として設けられていることがあります。
特に、N3はビジネスや学術の場において、日常以上のコミュニケーションが可能であるということを示す重要な指標となります。
日本語能力試験N3の難易度
N3は中級者を対象としていますが、その内容は多岐にわたります。短いフレーズから長めの文章まで、様々な文法や語彙が出題されるので、幅広い知識が要求されます。
読む力
日常的なトピックから少し専門的なテーマまで、多岐にわたる文章が出題されます。文法や文の構造や背景知識を駆使して、文章の意味を正確に捉える必要があります。
聞く力
日常のシチュエーションを想定したリスニング問題が中心です。しかし、ただ単に言葉を理解するだけでなく、話し手のニュアンスや背景を読み取る力も試されます。
日本語能力試験N2・N4との違いは?
N3はN2とN4の中間に位置する試験です。N4は基本的な日常会話の理解、N2はより高度なビジネスシーン等でのコミュニケーション能力を測るものです。
そのため、N3はこれらの中間レベルとして、日常的なシーンでのコミュニケーション能力と、専門的なテーマに対する基本的な理解力を評価されます。
日本語能力試験N3の試験概要
N3の試験は、文字・語彙、文法・読解、そして聴解の3つのセクションから構成されています。
日常生活やビジネスシーンでのコミュニケーションに必要な基本的なスキルを総合的に評価することを目的としています。
N3の試験時間
言語知識(文字・語彙) | 30分 |
言語知識(文法) | 70分 |
聴解 | 40分 |
回答はすべてマークシート方式となっています。
N1からN5までの試験に共通の特徴として、作文を要するセクションや、対話能力を評価するセクションはありません。
4つの技能「話す・聞く・書く・読む」の中で、「聞く」と「読む」の2技能のみを評価します。
日本語能力試験N3の合格率と合格点
N3の合格率は年度によって異なりますが、約33%から約54%の間で変動しています。
N3の試験に合格するためには、各セクションの基準点である19点をクリアする必要があります。また、総合得点で180点満点のうち95点以上の得点が必要です。
総合得点が良くても、一つでも基準点に届かないセクションがあると不合格になるので、注意しておきましょう。
日本語能力試験N3の問題例
日本語能力試験N3 合格のポイント
日本語能力試験N3に合格するためには、試験の形式や特徴を理解して臨むことが重要です。
以下にN3合格のためのポイントをまとめました。
基本的な文法・語彙のマスター
N3では、中級レベルの文法や語彙が求められます。テキストやeラーニングなどを活用して、必要な文法や語彙をしっかりと習得しましょう。
定期的なリスニング練習
日常的な会話や中級レベルのテレビやニュースなどを聞くことで、リスニング能力を向上させることができます。
特に、N3の聴解は日常的な会話や状況を中心としているので、リアルな音声教材の利用がおすすめです。
読解の練習
中級の読解文を多読し、速読力や情報抽出の能力を向上させましょう。
特に、短時間で多くの情報を取得する能力は、試験で大きなアドバンテージとなります。
実際の試験形式での模擬試験
過去問や模擬試験を実際の制限時間で解いてみることで、試験のペースや難易度を事前に体験でき、自分の弱点を特定できます。
弱点を把握したら、その点に集中して学習することで効果的にスキルアップできます。
基準点の理解
各試験範囲の基準点をクリアしなければ、総合得点が基準以上であっても不合格となります。各セクションに均等に時間を割り、全ての範囲での得点を意識しましょう。
日本語学習は継続が鍵です。日常的に日本語を使う機会を増やし、学習を継続することで、N3の合格は十分に手の届く目標となります。
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