日本語能力試験(JLPT)は世界中で認知されている日本語の能力を測るための試験です。国際的な資格として、多くの国や機関で利用されています。N5はJLPTの中で最も初級の試験です。
この記事では、N5の試験の概要や難易度、合格するための学習方法などについてくわしく解説します。
日本語能力試験(JLPT)N5とは?
日本語能力試験(通称:JLPT)は、日本語学習者を対象に日本語能力を客観的に評価するための試験として提供されています。
N5は、日本語能力試験の5つのレベルのうちもっとも基礎的なレベルの試験です。
N5を受験することで、日本語の基礎的な語彙、文法についての知識や理解度を客観的に評価することができます。
日本語能力試験 N5の概要と合格点
JLPT N5の試験は、以下の3つのセクションで構成されています。
- 言語知識(文字・語彙)
- 言語知識(文法)・読解
- 聴解
試験は180点満点となっており、合格点は80点です。
各セクションにも得点基準が設定されており、「言語知識(文字・語彙・文法)・読解」は120点中38点以上、「聴解」は60点中19点以上取得する必要があります。
これらの基準を満たさないと、総合得点が合格点を超えていても不合格となるため、全てのセクションでのバランスの取り方が重要です。
特に苦手な分野がある場合は、その部分を強化するための学習をしておきましょう。
日本語能力試験N5の難易度の目安
日本語能力試験N5の合格に必要な日本語のレベルを文字・語彙、読解、聴解に分けて詳しく見てみましょう。
文字・語彙
N5レベルでは、ひらがなとカタカナの読み書きや、基本的な漢字約100字程度の読み書きが求められます。これらの漢字は、「山」や「川」、「数字」や「曜日」など日常生活で頻繁に使われる基本的なものが中心です。
また、語彙は日常生活や初級の教科書に出てくる基本的な単語や表現を中心に構成されています。約800〜1000語の日常的な単語やフレーズの意味と使用法を理解することが求められます。
読解
N5の読解では、短くてシンプルな文章が中心です。日常生活や学校生活をテーマにした情報、簡単なお知らせや手紙などが出題されることが多いです。
また、基本的な文法構造や表現の理解が必要です。現在形、過去形、疑問文、否定文などの基本的な文型や、基礎的な助詞の使い方を理解しておく必要があります。
聴解
N5の聴解では、ゆっくりと明瞭に話される日常的な短い会話が中心です。例えば、ショッピング、レストランでの注文、友人や家族との簡単なやり取りなどが出題されることが多いです。
状況に応じた適切な反応や、短い質問に対する答えを理解する能力が試されます。
日本語能力試験N5の問題例
日本語能力試験N5を取得するのにかかる時間は?
N5を取得するためには、どれくらいの学習時間が必要なのでしょうか。
完全な初心者がN5に合格するためには、約100~150時間の勉強が必要とされています。これは、基礎的な文法や語彙、読解、聴解のスキルを習得する目安としての時間です。
ただし、この時間はあくまで一般的な目安であり、学習スタイルや学習環境、継続的な学習習慣などによって、取得までにかかる時間が変わってきます。
日本語能力試験N5の合格を目指すための学習方法
日本語能力試験N5に合格するためには、以下のような学習が必要です。
文字
まず、ひらがなとカタカナを完全にマスターしましょう。毎日書き取り練習をして、書き順や読みを覚えることが大切です。
基本文法
N5レベルで必要とされる文法を1つずつ学習し、例文や練習問題で確認します。
語彙の拡充
日常的な会話や生活シーンで使用される基本的な単語やフレーズを学習しましょう。単語帳やフラッシュカードを使用して、日常的に復習を行うと良いでしょう。
読解練習
初級向けの読解教材やテキストを使用して、読解のスキルを鍛えます。短い文章や会話文から情報を取り出す練習を重点的に行いましょう。
聴解のトレーニング
N5レベルの聴解教材などを使用して、日常的に聴解練習を行います。日本のアニメや子供向けの番組を見ることで、実際の日常会話のリズムや発音に慣れることができます。
模擬試験を活用
N5の模擬試験を定期的に受けて、実際の試験の雰囲気や問題の傾向を確認しましょう。模擬試験で苦手な部分を特定し、その部分を重点的に学習することで効果的にスキルアップできます。
eラーニングやアプリを活用
オンラインで学べるeラーニングやアプリは、通学の必要がないので自分のペースで学習を進められます。
「日本語カフェ」では、通常の半分の時間で日本語をマスターできる新しい学習システムを提供しています。ミッションを達成するとストーリーが少しずつ進むので、飽きずに楽しみながら学習を続けられます。
言語の学習においては、毎日少しずつ学習を続けることが大切です。短時間でも良いので、毎日のルーティーンとして日本語の学習を取り入れることをおすすめします。