「雇用している外国人スタッフがなかなか介護福祉士試験に合格できず、育成計画に悩んでいる…」 「資格を取得してもらい、専門職として長く施設で活躍してほしいのに、何から支援すればいいのだろう…」
このようなお悩みをお持ちの介護施設の経営者、採用・教育ご担当者様も多いのではないでしょうか。
今や日本の介護現場では、外国人材が欠かせない存在です。そうした方々のキャリアアップや職場への定着を後押しする上で、国家資格である『介護福祉士』の取得は非常に重要ですが、その道のりは決して平坦ではありません。
2025年1月26日に実施された第37回介護福祉士国家試験において、全体の合格率が78.3%であったのに対し、外国人材の合格率は30%台と、依然として非常に大きな差がある厳しい現実が浮き彫りになりました。
この記事では、厚生労働省が公表した最新の試験結果データを基に、なぜ外国人材の合格率が低いのか、その背景にある根本的な理由を徹底的に分析します。
そして、その高い壁を乗り越え、貴重な人材を合格へと導き、施設の未来を担う中核人材として定着につなげるための、具体的な学習方法と施設ができる支援のポイントを詳しく解説します。
【データで見る】2025年(第37回)介護福祉士国家試験の合格率の現実

まずは、厚生労働省が発表した最新の試験結果から、全体の合格率と外国人材の合格率を確認してみましょう。
全体の合格率は78.3%と高水準を維持

第37回介護福祉士国家試験は、受験者数75,387人に対し、合格者数は58,992人、合格率は78.3%でした。直近2回(第36回:82.8%、第35回:84.3%)と比較するとやや低下したものの、過去10年の推移を見ても、全体としては高い水準で安定していると言えます。
| 直近10回の介護福祉士国家試験 合格率の推移 | |||
|---|---|---|---|
| 受験数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) | |
| 第37回 | 75,387 | 58,992 | 78.3 |
| 第36回 | 74,595 | 61,747 | 82.8 |
| 第35回 | 79,151 | 66,711 | 84.3 |
| 第34回 | 83,082 | 60,099 | 72.3 |
| 第33回 | 84,483 | 59,975 | 71.0 |
| 第32回 | 84,032 | 58,745 | 69.9 |
| 第31回 | 94,610 | 69,736 | 73.7 |
| 第30回 | 92,654 | 65,574 | 70.8 |
| 第29回 | 76,323 | 55,031 | 72.1 |
| 第28回 | 152,573 | 88,300 | 57.9 |
参照元:介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移(厚生労働省)
外国人材の合格率は30%台|在留資格別の内訳
全体の高い合格率とは対照的に、外国人材に限定して見ると、その状況は一変します。在留資格によって多少の差はあるものの、いずれも合格率は30%台という極めて低い水準にとどまっています。
| 第37回試験における外国籍の在留資格別 合格率 | |||
|---|---|---|---|
| 区分 | 受験数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
| EPA介護福祉候補者 | 1,314 | 498 | 37.9 |
| ┗ 初受験者 | 1,027 | 443 | 43.1 |
| ┗ 再受験者 | 287 | 55 | 19.2 |
| 技能実習生 | 155 | 50 | 32.3 |
| 特定技能1号 | 4,932 | 1,643 | 33.3 |
| 留学生 | 3,087 | 1,085 | 35.1 |
参考:
介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移(厚生労働省)
第37回介護福祉士国家試験 養成施設等別合格率(厚生労働省)
第37回介護福祉士国家試験におけるEPA介護福祉士候補者の試験結果(厚生労働省)
全体の78.3%と、外国人材の30%台。この40ポイント以上の差は、単に個人の努力不足で片付けられる問題ではありません。外国人受験者が乗り越えなければならない、特有の高い壁が存在することを示唆しています。
なぜ?外国人材の介護福祉士国家試験の合格率が低い4つの理由

では、なぜこれほど大きな合格率の差が生まれてしまうのでしょうか。外国人受験者が直面する主な4つの理由を、インプットした情報を基に詳しく解説します。
理由1:出題範囲が広く専門知識が多岐にわたる
第一に、介護福祉士国家試験の出題範囲が非常に広いことが挙げられます。筆記試験は以下の4つの領域・12の科目群から構成されており、これらすべてを母国語ではない日本語で学習しなければなりません。
| 領域 | 科目群 |
|---|---|
| 人間と社会 | 人間の尊厳と自立 人間関係とコミュニケーション 社会の理解 |
| こころとからだのしくみ | こころとからだのしくみ 発達と老化の理解 認知症の理解 障害の理解 |
| 医療的ケア | 医療的ケア |
| 介護 | 介護の基本 コミュニケーション技術 生活支援技術 介護過程 |
単なる介護技術だけでなく、人体の構造や病気の知識、日本の社会保障制度、関連法規、コミュニケーション論など、学習すべき内容は多岐にわたります。
限られた学習時間の中で、これら全ての分野を合格レベルまで引き上げることは、日本人受験者にとっても容易ではなく、外国人受験者にとっては想像を絶する負担となります。

理由2:日本語能力の壁(N2レベル以上が必須)
最も大きな壁と言えるのが「日本語能力」です。介護福祉士国家試験で求められる日本語は、日常会話レベルを遥かに超えています。
- 専門用語が頻出する
-
医学・福祉分野特有の、普段の会話ではまず使わない専門的な言葉が数多く出題されます。例えば、「嚥下(えんげ)」「誤嚥(ごえん)」「褥瘡(じょくそう)」といった言葉は、意味だけでなく、その漢字を読んで理解できなければ問題を解くことができません。
- 長文や複雑な文章が多い
-
問題文は、単に単語が難しいだけでなく、一文が長かったり、回りくどい表現や複雑な文法が使われたりすることが多くあります。設問の意図を正確に読み解くためには、高い読解力が不可欠です。
- 介護現場特有の表現を理解する必要がある
-
教科書的な知識だけでなく、実際の介護現場で起こりうる状況を想定した問題が出題されます。選択肢の中には、一見正しく見えるが文脈的には不適切、といった微妙なニュアンスを問うものもあり、単語の意味を覚えているだけでは対応できません。
これらの理由から、日本語能力試験(JLPT)のN2以上の日本語力が、合格の一つの目安になると言われています。
理由3:日々の仕事と両立する「試験対策」の不足
多くの外国人材は、日々の介護業務をこなしながら試験勉強に取り組んでいます。慣れない日本での仕事や生活に適応するだけでも大変な中で、学習時間を確保すること自体が大きな課題です。
- 勉強時間の確保が難しい
-
不規則なシフト勤務や夜勤など、介護職の仕事は体力的にも精神的にも負担が大きく、仕事が終わった後で机に向かう気力を維持するのは困難です。また、貴重な休日は心身のリフレッシュや私生活のために使いたいと考えるのも自然なことでしょう。
- 効率的な学習方法を知らない
-
いざ勉強しようにも、「自分の日本語レベルに合った参考書がどれかわからない」「膨大な試験範囲のどこから手をつければいいのかわからない」「過去問の解説を読んでも日本語が難しくて理解できない」といった壁に突き当たります。結果として、十分な準備ができないまま試験本番を迎え、本来の実力を発揮できずに不合格となってしまうケースが後を絶ちません。
理由4:受け入れ施設側の支援体制が不十分
最後に、本人だけの問題ではなく、受け入れ施設側の支援体制が十分に行き届いていないことも、合格率が低い一因として考えられます。
在留資格によって受けられる支援に差があるのが現状です。例えば、留学生やEPA介護福祉士候補者は、養成校や受入れ調整機関など外部からの体系的なサポートを受けられる機会が比較的多い傾向にあります。
一方で、技能実習生や特定技能の外国人材は、学習が本人の自主性に委ねられがちで、施設からのサポートが手薄になる場合があります。
人員不足や時間的な制約から、施設側も「日本語学習のサポートまで手が回らない」「専門的な試験対策講座を実施するノウハウがない」といった課題を抱えているのが実情です。


合格へ導く!外国人材が試験を突破するために必要な3つのこと

多くの困難な壁があることは事実ですが、正しいアプローチで計画的に対策を進めれば、合格は決して不可能ではありません。ここでは、合格を目指す上で基本となる、3つの重要な取り組みについて解説します。
ポイント1:学習計画を立て、隙間時間で勉強時間を確保する
働きながら合格を目指すには、「意識的に」時間を作り出す工夫が不可欠です。まとまった勉強時間が取れなくても、日々の生活の中にある「隙間時間」を徹底的に活用することが合格への第一歩です。
- 通勤の電車やバスの中で、スマートフォンのアプリで単語を覚える。
- 昼休みや休憩時間の最後の10分を、参考書を読む時間に充てる。
- 就寝前の15分間、その日に学んだことを復習する。
こうした小さな積み重ねが、数ヶ月後には大きな力となります。そして、行き当たりばったりの学習ではなく、「いつまでに、何を、どこまでやるか」という具体的な学習計画を立てることが重要です。計画を立てることで、進捗が可視化されモチベーションを維持しやすくなります。
ポイント2:インプットとアウトプットを繰り返して知識を定着させる
学習効率を最大化するには、知識を頭に入れる「インプット」と、その知識を使って問題を解く「アウトプット」をバランス良く繰り返すことが極めて重要です。
- 知識をインプットする(参考書を読む、講義動画を見るなど)
- 問題を解いてアウトプットする(学んだ範囲の練習問題を解く)
- 間違えた問題は、解説を読んで(再インプット)、もう一度解き直す(再アウトプット)
参考書をただ眺めているだけでは、知識はなかなか定着しません。実際に問題を解くというアウトプットを通じて、初めて「自分が何を理解できていて、何を理解できていないか」が明確になります。この地道な繰り返しこそが、合格への一番の近道です。
ポイント3:過去問・模擬試験で出題傾向と時間配分を掴む
試験対策の王道は、やはり過去問演習です。過去問や模擬試験に繰り返し取り組むことには、多くのメリットがあります。
- 出題傾向を把握できる
どのような形式で、どの分野から、どのくらいの難易度の問題が出されるのか、肌感覚で掴むことができます。 - 時間配分が身につく
試験本番と同じ時間で解く練習をすることで、ペース配分を体得できます。 - 自分の実力と弱点を発見できる
現時点での自分の理解度や苦手な分野を客観的に把握し、ピンポイントで復習計画を立てられます。

日本語教育にお悩みなら|日本語カフェのオンライン講座という選択肢

ここまで解説してきたように、外国人材が合格を勝ち取るには、本人の努力はもちろん、施設側のきめ細やかなサポートが不可欠です。しかし、「日々の業務で手一杯で、専門的な日本語教育や試験対策まで体系的に支援するのは難しい」というのが多くの施設の現実ではないでしょうか。
特に、合格の絶対的な土台となる日本語能力(JLPT N2レベル)の向上は、現場でのOJTだけで到達するには非常に高いハードルがあります。
そこでおすすめしたいのが、外国人材教育の専門機関が提供するオンライン講座の活用です。コストを抑えながら、プロのノウハウを活用し、職員一人ひとりのレベルとペースに合わせた学習機会を提供できます。
まずは日本語の基礎固めから【日本語カフェ JLPT合格コース】
介護福祉士試験の専門知識を学ぶ前に、その土台となる日本語能力を固めることが、結果的に合格への最短ルートです。
「日本人講師の採用や管理が大変…」
「自発的に学習を進めてくれる教材が欲しい…」
もしあなたが外国人スタッフの日本語教育をもっと簡単に、それでいて大幅なコストカットを実現したいなら、『JLPT 合格コース』の利用がおすすめです。
- 特徴1:レベル別に最適化された完全カリキュラム(N5〜N1対応)
-
厳しい審査をパスした一流の日本語の先生が監修。「何を、どの順番で学べば合格できるか」がすべて整理された学習プランで、最短ルートで合格を目指せます。
- 特徴2:高品質な動画+ドリルで「わかる→使える」へ
-
プロ講師によるわかりやすい動画講義に加え、反復練習できる演習問題も充実。インプットとアウトプットをセットで進め、実践力を同時に身につけます。
- 特徴3:スマホ・PCどこでも学習、忙しくても続けられる!
-
スマートフォンやタブレットに対応し、1回10分からのスキマ学習も可能。通勤時間や休憩時間を活用して、毎日少しずつ、でも確実に前進できます。
- 特徴4:管理画面で学習状況を簡単に把握
-
利用者一人ひとりの学習状況が一目で確認できるので、担当者の管理にかかっていた時間もぐっと短縮できます。
試験直結の対策なら【日本語カフェ 介護福祉士 合格対策集中講座】
ある程度の日本語力があり、専門知識の習得と試験対策を同時に進めたい方には、こちらの講座が最適です。
「試験まで時間がない…」
「仕事と勉強の両立は難しい…」
そんな悩みを抱える外国人介護士の皆さんを、4ヶ月で合格へと導きます。
このたび、当社支援機関を通じて学習を続けていた外国人介護職の方が、見事「介護福祉士国家試験」に合格されました!
外国人受験者にとっては言語の壁もあり、合格は決して簡単なものではありません。それでもこの方は、目標に向かってコツコツと努力を積み重ね、見事に合格を勝ち取りました!

■ 介護福祉士を目指した理由
「日本で安心して長く働き、家族を支えたい」という強い思いから、介護福祉士を目指しました。
資格を取れば、より安定した働き方ができ、将来的なキャリアアップにもつながると考えたからです。
■ 1日3時間、仕事と両立しながらの学習
勉強は約1年前からスタート。
本業の合間や休日も使いながら、毎日3時間以上コツコツと学習を積み重ねていきました。
特に役立ったのが、支援機関から紹介された「日本語と介護のビデオ教材」です。
スマホでいつでも見られるため、通勤時間や休憩時間も有効に使え、自分のペースで理解を深めることができました。
ビデオで全体の流れを理解した後に問題集を解き、間違いを丁寧に復習することで、確実に実力がついていくのを実感できました。
■ 教材だけでなく、現場からも学ぶ
教科書や試験対策アプリも活用しつつ、職場の先輩に積極的に質問し、現場での経験を通じて実践的な知識も習得していきました。
学習と仕事の両立は決して簡単ではありませんが、「自分を信じて、最後まであきらめないこと」が何より大切だったと振り返っています。
\ お申込みはこちらから /
外国人材への計画的な支援で合格へ導こう

今回は、介護福祉士国家試験における外国人材の合格率の現状と、その背景にある理由、そして合格に向けた具体的な対策について詳しく解説しました。
| 現状 | 第37回試験の外国人材の合格率は30%台と、全体の合格率(78.3%)と大きな差があり、依然として厳しい。 |
|---|---|
| 理由 | 広い試験範囲、専門用語を含む高度な日本語能力の壁、そして日々の業務と両立しながら学習時間を確保する難しさなど、複合的な要因がある。 |
| 対策 | 本人の計画的な学習はもちろんのこと、施設側が「日本語能力向上」と「専門的な試験対策」の機会をいかに提供できるかが重要。 |
外国人材が国家資格である「介護福祉士」を取得することは、ご本人にとっての大きな自信とキャリアアップに繋がるだけでなく、施設にとっては介護サービスの質の向上、チーム全体の活性化、そして何よりも貴重な人材の長期的な定着という、計り知れないメリットをもたらします。
「まずは何から始めればいいかわからない」 「自施設に合った、効率的な支援方法を知りたい」
そのようにお考えのご担当者様は、ぜひ一度「日本語カフェ」にご相談ください。各施設様の状況や、外国人職員様一人ひとりの日本語レベルに合わせた最適な学習プランをご提案させていただきます。未来への投資として、計画的な資格取得支援を始めてみませんか。
\ ご相談はお気軽に /



