外国人介護士の活躍が広がる中、介護現場では「資格取得支援」や「日本語教育」を含めた人材育成がますます重要になっています。
2026年1月に実施される第38回介護福祉士国家試験では、新制度「パート合格制度」が導入され、働きながらでも段階的に合格を目指せるようになります。
この制度改正は、外国人介護士のキャリア形成を支援するうえで大きなチャンスです。しかし同時に、受験資格や学習支援の仕組みを正しく理解しなければ、せっかくの制度を活かしきれない可能性もあります。
本記事では、第38回試験の最新情報に加え、パート合格制度の仕組みや、外国人職員を支援する施設側のポイントを解説します。
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第38回 介護福祉士国家試験の基本情報

第38回(2026年実施)試験の基本情報は、以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 筆記試験日 | 令和8年1月25日(日) |
| 合格発表日 | 令和8年3月16日(月)14時(予定) |
| 受験申し込み受付期間 | 令和7年8月6日(水)〜9月5日(金) |
| 受験手数料(参考) | 18,380円(※第37回実績) |
| 試験実施機関 | 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター |
| 試験実施地 | 全国の主要都市(北海道から沖縄まで全国で実施) |
第38回からの新制度「パート合格制度」を徹底解説

今回の試験から導入される「パート合格制度」は、受験者の学習に大きな影響を与えます。制度を正しく理解し、自分に合った学習計画を立てましょう。
制度の概要
従来の介護福祉士国家試験は、筆記試験の総得点で合格ライン(総得点の60%程度)を超え、かつ全11科目群で得点(0点科目がない)する必要があり、もし不合格なら翌年また全科目を再受験しなければなりませんでした。
新設の「パート合格制度」では、筆記試験が3つのパートに分割され、パートごとに合否が判定されます。
| パート | 試験時間 | 試験科目領域 | (参考)配点(問数) |
|---|---|---|---|
| A | 午前(10:00〜11:45) | 人間の尊厳と自立 人間と社会 介護 生活支援技術 | 60点(60問) |
| B | 午後(13:40〜15:35) | こころとからだのしくみ 医療的ケア | 45点(45問) |
| C | 午後(13:40〜15:35) | 介護過程 総合問題 | 20点(20問) |
もし、AパートとCパートは合格したけれど、Bパートだけ不合格だった場合、翌年(第39回)と翌々年(第40回)は、不合格だったBパートのみを受験すれば良くなります。

新制度がもたらす変化
この制度により、一度に全範囲を完璧にする必要がなくなり、「今年はAとCを完璧にして、Bは来年集中して取り組む」といった戦略的な学習計画が立てられます。
特に、多くの受験者が苦手とする「こころとからだのしくみ」や「医療的ケア」(Bパート)が不合格でも、他の得意分野(Aパート、Cパート)での合格実績は保持されます。
翌年は苦手分野の学習だけにリソースを集中できるため、精神的なプレッシャーが軽減されることも大きな利点です。
しかし、注意点もあります。まず、パート合格の有効期限は2年間です。例えば、第38回でAパートに合格した場合、第40回試験(2028年1月実施予定)までにB・Cパートに合格しなければ、Aパートの合格実績は失効します。
また、不合格パートが残り、翌年に再受験する場合も、毎年、所定の期間内に受験申し込み手続きと受験料の支払いが必要です。自動的に受験できるわけではないので注意してください。


介護福祉士国家試験の受験資格|4つのルートを詳解

介護福祉士国家試験を受験するには、定められた要件を満たす必要があります。主な受験資格ルートは以下の4つです。
| ルート名 | 対象者と主な条件 | 必須となる研修・学歴 |
|---|---|---|
| 1. 実務経験ルート | 介護現場等で働きながら目指す方。(受験者の約8割) 実務経験3年以上(従業期間1095日以上)かつ、従事日数540日以上 | 実務者研修の修了(または 介護職員基礎研修+喀痰吸引等研修) |
| 2. 養成施設ルート | 介護福祉士養成施設(専門学校など)で学ぶ方。 | 養成施設でのカリキュラム修了 |
| 3. 福祉系高校ルート | 福祉系の学科がある高等学校で学んだ方。 福祉系高校で所定の課程を修了 | 必要に応じて「介護過程Ⅲ」修了証明書 |
| 4. EPAルート | 経済連携協定(EPA)に基づき来日した方。 インドネシア、フィリピン、ベトナムからの介護福祉士候補者 | 受入施設での研修・実務 |
受験者の大多数を占めるのが「実務経験ルート」です。このルートで受験するには、3年以上の実務経験に加え、「実務者研修」の修了が必須となります。
実務者研修は、介護に必要な専門知識や技術を体系的に学ぶ合計450時間の研修です。ただし、所持している資格(例:介護職員初任者研修)によって免除される科目があり、受講時間が短縮されます。
研修修了までには数ヶ月かかるため、受験する年度の3月31日までに修了できるよう、早めに申し込みを検討しましょう。

試験の合格基準と点数の推移

合格基準は、大きく分けて二つの条件を両方とも満たす必要があります。
第一の条件は「総得点」です。問題の総得点(125点)の60%程度(約75点)を基準に、その年の問題の難易度で補正した点(合格基準点)以上であることが求められます。
第二の条件は「科目群」です。上記の11科目群すべてにおいて得点があることが必要です。
最も注意すべきなのが、この第二の条件、通称「0点科目」です。例えば、総得点が125点満点中100点と高得点でも、11科目群のうち「医療的ケア」が0点だった場合、その時点で不合格となります。苦手分野を完全に捨てる(捨て科目を作る)戦略は、介護福祉士国家試験では通用しません。
過去の合格基準点の推移
「総得点の60%程度」は、毎年変動します。過去の合格率と合格基準点の推移を見てみましょう。
| 実施回 | 実施年 | 合格基準点 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第37回 | 2025年 | 75点 / 125点 | 78.3% |
| 第36回 | 2024年 | 78点 / 125点 | 82.8% |
| 第35回 | 2023年 | 78点 / 125点 | 84.3% |
| 第34回 | 2022年 | 78点 / 125点 | 72.3% |
| 第33回 | 2021年 | 75点 / 125点 | 71.0% |
おおむね75点~78点(約62%)あたりが合格ラインとなっています。学習の目安として、125問中80点(64%)以上を安定して取れるようにしておくと安心です。
参考:介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移|厚生労働省

合格に向けた学習戦略と講座の活用

広範な試験範囲を効率よく学習するための対策と戦略を紹介します。
合格のための学習対策
合格に向けた学習戦略の第一歩は、「過去問」を解くことです。過去の出題傾向を知ることが重要であり、直近3年以上の上過去問を一度解いてみることで、試験の全体像、問題の傾向、そして自分の得意・苦手分野を把握しましょう。
次に重要なのが、「インプット」と「アウトプット」の繰り返しです。参考書やテキストで知識を理解し、過去問や問題集を解き、知識が定着しているかを確認します。
そして前述の通り、「0点科目を作らない」ことが絶対条件です。分野別の対策を立て、全科目群で最低1点は取るため、浅くても良いので全範囲を網羅する学習を心がけてください。
専門講座や学習サポートの活用
独学での対策が不安な方や、仕事と両立しながら効率よく学習したい方は、専門の講座を受講するのも一つの方法です。多くの講座では、専門の講師によるサポート体制が整っています。
過去の出題傾向を分析した問題や、分野別の対策、試験のポイントを絞った講義が充実しているため、合格率アップが期待できます。

「日本語カフェ」は効率的な試験対策と日本語学習をサポート

介護福祉士国家試験は、実務経験や知識だけでなく、試験問題を正確に読み解く「日本語力」も求められます。特に、働きながらの勉強や日本語に不安を抱える外国人介護士の方にとって、効率的な学習サポートは重要です。
1. 日本語カフェ「介護福祉士 合格対策集中講座」


「試験まで時間がない…」
「仕事と勉強の両立は難しい…」
「日本語も不安…」
そんな悩みを抱える外国人介護士の方向けに、4ヶ月で介護福祉士合格を目指せる、集中講座を開講します!
この講座では、介護福祉士の講師によるきめ細かいサポートのもと、試験合格に必要な内容を動画と演習で解決。また、豊富な過去問を一緒に解きながら解説する講義もあるので、試験対策もバッチリです。
“これさえやれば合格間違いなし!”のカリキュラムを詰め込みました。
集中すべきポイントを効率的に学習できます。
本番を徹底シミュレーションし、試験当日の安心につなげます。
日本語カフェのJLPTコース(N5~N1)が使い放題。介護の勉強と同時に日本語力も強化できます。
24時間いつでもどこでも学習可能。スマートフォン・PC・タブレットに対応しています。
このたび、当社支援機関を通じて学習を続けていた外国人介護職の方が、見事「介護福祉士国家試験」に合格されました!
外国人受験者にとっては言語の壁もあり、合格は決して簡単なものではありません。それでもこの方は、目標に向かってコツコツと努力を積み重ね、見事に合格を勝ち取りました!


- ■ 介護福祉士を目指した理由
「日本で安心して長く働き、家族を支えたい」という強い思いから、介護福祉士を目指しました。
資格を取れば、より安定した働き方ができ、将来的なキャリアアップにもつながると考えたからです。
- ■ 1日3時間、仕事と両立しながらの学習
勉強は約1年前からスタート。
本業の合間や休日も使いながら、毎日3時間以上コツコツと学習を積み重ねていきました。
特に役立ったのが、支援機関から紹介された「日本語と介護のビデオ教材」です。
スマホでいつでも見られるため、通勤時間や休憩時間も有効に使え、自分のペースで理解を深めることができました。
ビデオで全体の流れを理解した後に問題集を解き、間違いを丁寧に復習することで、確実に実力がついていくのを実感できました。
- ■ 教材だけでなく、現場からも学ぶ
教科書や試験対策アプリも活用しつつ、職場の先輩に積極的に質問し、現場での経験を通じて実践的な知識も習得していきました。
学習と仕事の両立は決して簡単ではありませんが、「自分を信じて、最後まであきらめないこと」が何より大切だったと振り返っています。
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2. 日本語カフェ「JLPT合格コース」


介護の現場では、業務やコミュニケーションにある程度の日本語力が求められます。しかし、企業の現場で業務を行いながら日本語教育を行うのは難しいため、効率よく学べるオンライン講座がおすすめです。
<JLPT合格コースの特徴>
厳しい審査をパスした一流の日本語の先生が監修。合格に特化した動画カリキュラムが使い放題。「何を、どの順番で学べば合格できるか」がすべて整理された学習プランを提供しています。
プロ講師によるわかりやすい動画講義に加え、反復練習できる演習問題・ドリルも充実。理解と実践をセットで進めるから、インプットだけでなくアウトプット力も同時に身につきます。
苦手とされやすい聴解と読解セクションにも特化したトレーニングがあり、本番形式の問題で実践力を養成。
スマートフォン・パソコン・タブレットに対応しており、1回10分からのスキマ学習も可能。
学習状況は管理画面を一目見れば把握できるので、管理の手間を大幅に削減できます。
ゼロから3ヶ月でJLPT N3に合格


「日本語カフェ」で学習したフィリピン人受講者4名は、日本語学習未経験からわずか3ヶ月の学習で、日本語能力試験(JLPT)N3に全員合格しました。2025年4月に学習を開始し、1日平均6時間の自主学習を継続した結果、6月にはN5・N4を突破。そして7月には、通常半年以上かかるといわれるN3レベルに到達しました。
実際の試験結果では、文字語彙・文法読解・聴解のすべての分野で合格点をクリアしており、「日本語カフェ」のカリキュラムが短期間で成果を出せることを証明しています。
一般的に学習効果のばらつきやモチベーション維持に課題がある日本語教育ですが、明確な合格目標と効率的な学習設計により、4人全員が同時にN3合格を果たしました。
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まとめ


第38回介護福祉士国家試験は、新制度「パート合格制度」の導入により、外国人介護士にとってもより挑戦しやすい仕組みへと変わります。これまで一度に全科目を合格しなければならなかった負担が軽減され、働きながら計画的に合格を目指すことが可能になりました。
外国人介護士を採用している施設にとって、この制度変更は「人材の定着支援」と「キャリアアップ支援」の絶好の機会です。スタッフが自信を持って国家資格に挑戦できるよう、学習環境やスケジュール調整のサポート体制を整えることが、今後ますます重要になります。
「日本語カフェ」では、介護福祉士試験対策と日本語力強化を同時に支援できるオンライン講座を提供しています。試験対策だけでなく、日常業務やコミュニケーション力の向上にもつながるため、外国人スタッフの育成プログラムとしても活用可能です。
制度の変化を正しく理解し、学習支援を通じて外国人介護士が長く安心して働ける環境を整えていきましょう。
\ お気軽にお問い合わせはください!/











